バフェット太郎です。
報道によれば、トランプ政権が米国の証券取引所に上場している中国株の廃止と、米国年金基金の中国株の保有規制を検討しているとのこと。これを受けてアリババ・グループ・ホールディングス(BABA)は-5.15%、JD.COM(JD)は-5.95%安と急落しました。
これは未だ検討中であり決定したわけではないものの、仮に決定となれば、米国による規制強化を受けて中国は報復に動くと見られます。ただし、中国が米国に対して同じやり方で反撃することはできません。
なぜなら、そもそも中国は外資に対してすでに規制をしているからです。事実、外資は中国で上場することはできませんし、ビジネスすらまともに立ち上げることができません。
つまり、これまで中国は自国経済を閉鎖したまま、欧米の経済的自由主義の恩恵を享受してきたわけです。そのため、米国は「今後も経済的自由主義の恩恵を享受したいなら、中国も自国経済を開放しろ」と言っているわけです。
とはいえ、市場開放をしてしまえば中国共産党が崩壊するリスクが高まります。そのため、中国が自国経済を開放する可能性は低く、米中貿易戦争はさらに激化することが予想されます。
ちなみに、中国国家統計局が発表した8月の鉱工業生産指数は+4.4%と2002年以来およそ17年ぶりの低水準に落ち込んでいます。また、固定資産投資や小売売上高の低迷に歯止めがかかっていません。
【iシェアーズMSCI中国株式ETF(MCHI):週足】
こうした中、iシェアーズMSCI中国株式ETF(MCHI)は50週移動平均線を下回りました。また、下値が切り上がっている一方、上値が切り下がっており、三角保ち合いを形成していることがわかります。三角保ち合いの発生は最終的にどちらか一方に大きく動くことが予想されるのですが、米中貿易戦争が激化の兆しを見せていることを考えると、下に大きく動く可能性の方が高いです。
とはいえ、中国株の暴落が世界の株式市場に与える影響は決して小さくはないものの、それが米国株を手放す理由にはなりません。
【ダウ平均:90年代】
たとえば、90年代の米国株式市場を振り返ると、91年にソ連が崩壊し、94年にメキシコ通貨危機、そして97年にアジア通貨危機が発生しており、米国株式市場はその度に調整局面を迎えたわけですが、長期的に見れば一貫して上昇が続いています。
今日の米国を取り巻く経済状況は、とりわけ90年代後半に酷似していると言われていて、たとえば、自国経済が好調であるにも関わらず、インフレ圧力が弱いこと、その一方で世界経済の成長鈍化が懸念材料となり、FRBが金利を十分に引き上げられないなどが挙げられます。
そのため、中国経済など世界経済のリスクが高まる中で、過剰な金融緩和が米国株式市場を押し上げる可能性が考えられます。従って、10~20%程度の調整局面は想定すべきではあるものの、それが直ちに米経済の長期停滞を意味するわけではないので、狼狽売りは禁物です。
グッドラック。
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報道によれば、トランプ政権が米国の証券取引所に上場している中国株の廃止と、米国年金基金の中国株の保有規制を検討しているとのこと。これを受けてアリババ・グループ・ホールディングス(BABA)は-5.15%、JD.COM(JD)は-5.95%安と急落しました。
これは未だ検討中であり決定したわけではないものの、仮に決定となれば、米国による規制強化を受けて中国は報復に動くと見られます。ただし、中国が米国に対して同じやり方で反撃することはできません。
なぜなら、そもそも中国は外資に対してすでに規制をしているからです。事実、外資は中国で上場することはできませんし、ビジネスすらまともに立ち上げることができません。
つまり、これまで中国は自国経済を閉鎖したまま、欧米の経済的自由主義の恩恵を享受してきたわけです。そのため、米国は「今後も経済的自由主義の恩恵を享受したいなら、中国も自国経済を開放しろ」と言っているわけです。
とはいえ、市場開放をしてしまえば中国共産党が崩壊するリスクが高まります。そのため、中国が自国経済を開放する可能性は低く、米中貿易戦争はさらに激化することが予想されます。
ちなみに、中国国家統計局が発表した8月の鉱工業生産指数は+4.4%と2002年以来およそ17年ぶりの低水準に落ち込んでいます。また、固定資産投資や小売売上高の低迷に歯止めがかかっていません。
【iシェアーズMSCI中国株式ETF(MCHI):週足】
こうした中、iシェアーズMSCI中国株式ETF(MCHI)は50週移動平均線を下回りました。また、下値が切り上がっている一方、上値が切り下がっており、三角保ち合いを形成していることがわかります。三角保ち合いの発生は最終的にどちらか一方に大きく動くことが予想されるのですが、米中貿易戦争が激化の兆しを見せていることを考えると、下に大きく動く可能性の方が高いです。
とはいえ、中国株の暴落が世界の株式市場に与える影響は決して小さくはないものの、それが米国株を手放す理由にはなりません。
【ダウ平均:90年代】
たとえば、90年代の米国株式市場を振り返ると、91年にソ連が崩壊し、94年にメキシコ通貨危機、そして97年にアジア通貨危機が発生しており、米国株式市場はその度に調整局面を迎えたわけですが、長期的に見れば一貫して上昇が続いています。
今日の米国を取り巻く経済状況は、とりわけ90年代後半に酷似していると言われていて、たとえば、自国経済が好調であるにも関わらず、インフレ圧力が弱いこと、その一方で世界経済の成長鈍化が懸念材料となり、FRBが金利を十分に引き上げられないなどが挙げられます。
そのため、中国経済など世界経済のリスクが高まる中で、過剰な金融緩和が米国株式市場を押し上げる可能性が考えられます。従って、10~20%程度の調整局面は想定すべきではあるものの、それが直ちに米経済の長期停滞を意味するわけではないので、狼狽売りは禁物です。
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