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バフェット太郎です。

8日のNYダウ株式市場は前日比-313.98ドル(-1.19%)安の2万6164.04ドルと続落して取引を終えました。下落した主な要因は、米国が中国政府機関や一部の企業に対して禁輸措置を発表したほか、中国当局者に対してビザ規制を課したことで、米中貿易戦争が一層激化することが予想されるためです。

かねてから中国政府は新疆・ウイグル自治区のウイグル人を弾圧しており、ウイグル人を拉致して収容所に監禁しては虐待と「再教育」を名目とした「洗脳教育」を行っています。

こうしたことから、米政府は人権侵害や虐待行為に関与している政府機関や監視機器の技術会社など、合わせて28の機関や企業を禁輸対象としました。つまり、これらの企業・団体は米政府の許可なしで米企業から商品を購入できなくなるということです。

ちなみに、禁輸対象となった監視機器企業には、監視機器メーカーのハイクビジョンやダーファ、メグヴィーなど、顔認証技術に特化した企業8社があります。
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そもそもウイグル人とは、トルコ系のイスラム教徒で、ウイグル自治区の人口45%を占める最大民族です。また、ウイグル自治区は中国大陸の左端に位置しており、モンゴル、ロシア、カザフスタン、キルギスタン、アフガニスタン、パキスタン、インドに囲まれていることから、地理的なポテンシャルは大きいです。加えて、鉱物や石油・天然ガスなど豊富な資源も眠っています。

そのため、中国政府はウイグル民族の独立を恐れて、神ではなく中国政府を崇拝するよう、ウイグル人を再教育しているわけです。監視機器メーカーが中国政府と協力して顔認証技術を強化しているのは、将来の反乱因子を監視し続けるためです。

こうした地理的要因を背景に中国にとってウイグル自治区が非常に重要な場所であることがわかると思います。一方で人権侵害や弾圧に躊躇しない国がこれ以上力をつければ、国際社会に悪影響を及ぼしかねず、米国を含む世界各国は人権侵害を理由に中国に対して経済制裁を課す必要があります。

つまり、米中貿易戦争はお互いが譲れない局面に達しており、一層の激化が予想されます。

【iシェアーズ・MSCI・中国株・ETF(MCHI):週足】
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中国株ETFのMCHIは、上値が切り下がる一方、下値が切り上がっていることから、三角保ち合いを形成していることが確認できます。これは、最終的にどちらか一方に大きく動く予兆いて知られています。

ただし、米中貿易戦争が激化の兆しを見せていることを考えれば、10日から予定されている米中通商協議をきっかけに下に抜ける公算が大きく、中国株のタイムリミットは近いです。

グッドラック。

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