バフェット太郎です。

孫正義氏率いる投資会社ソフトバンク・グループ傘下のビジョン・ファンドが、共有オフィス賃貸を手がける米ウィーワーク投資で巨額の損失が出ていることを受けて戦略の見直しに迫られています。

これまでビジョン・ファンドは米GPU(画像処理半導体)エヌビディアやインドのEC(電子商取引会社)フリップカーとなど、一部の投資で成功を収めたものの、ウィーワークや中国のネット専業保険を手がける衆安在線財産保険、自動車リースのアプリを手掛けるフェア・ドット・コム、ECのブランドレスなど、価値が下がっている投資先が増えつつあります。

また、ビジョン・ファンドの投資チームは意思疎通の欠如、リスクの高い報酬体系などを理由に退職するスタッフが相次いでおり、今後、さらに多くの人材が流出する可能性が高いです。こうした危機的状況を受けて、ビジョン・ファンドはこれまでの高リスク戦略の見直しに迫られているのです。

さて、孫正義氏を信じてソフトバンク・グループに集中投資している個人投資家も少なくありませんが、彼らは高すぎるリスクを負ってしまったがために、信じたいものしか信じることができず盲目になっています。

たとえば、ソフトバンク・グループのポジティブニュースや楽観論に過剰に反応して、「ソフトバンクは最強!」と自分で自分を洗脳しているのです。
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こうなってしまえば投資家として終わりで、客観的に物事を判断することができなくなり投資家として明らかに不健全です。

彼らはソフトバンク・グループに集中投資して長期で保有し続ければ必ず儲かると信じてやみませんが、ビジョン・ファンドの投資チームスタッフが早々に見切りをつけて逃げ出していることを考えれば、過度な楽観は禁物であると言えます。

とはいえ、同社に集中投資してしまっている投資家たちは、今売れば大損が確定する一方で、売らなければ孫正義氏と一緒に夢を見ることができます。

つまり、大きな含み損を抱えている彼らにとって、現実の中で死に、夢の中で生きることが最も幸せに生きる方法なのです。そのため、彼らは幸福な人生を選択した結果、”合理的に”含み損を拡大させて孫正義氏とともに壮大な夢の中に生きるわけです。

もちろん、これは資産運用でもなんでもなく、クソダサい投資家の凍死戦略でしかありません。従って、老後に備えた「自分年金」を目的に資産運用している多くの個人投資家たちは、夢の中で生きる依存症患者を生暖かく見守りつつ、一握りの優良株やS&P500インデックスファンドに分散投資し、堅実に運用しなければなりません。

グッドラック。

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