
バフェット太郎です。
仏高級ブランドグループのLVMHモエヘネシー・ルイヴィトン(LVMUY)が米高級宝飾大手のティファニー(TIF)と買収協議を進めているそうです。仮に買収が実現すれば、ルイヴィトンにとって過去最大の買収案件となります。
【ティファニー(TIF):週足】

買収協議の報道を好感して、ティファニーの株価は前日比+31.63%高の129.72ドルと急騰し、18年の高値137.52ドルに接近しています。買収提案額は一株120ドルで、25日の終値に22%のプレミアムを乗せた水準になるわけですが、今後、協議次第では買収額がさらに値上がりする可能性もあります。
【ティファニーの経営成績】

さて、ティファニーの過去10年の経営成績を振り返ると、極めて安定しているように見えます。ただし、営業利益率は9年ぶりの低水準に低迷しているほか、キャッシュフローの推移を眺めるとそれが不安定であることがわかります。
【ティファニーのキャッシュフロー推移】

ティファニーのキャッシュフロー推移を眺めると、本業の儲けを表す営業キャッシュフローが不安定であることがわかります。
これは、棚卸資産によるマイナスの影響が大きいからです。小売業は商品を仕入れ、それを販売してお金を稼ぎ、再び商品を仕入れることでお金を回しています。そのため、適正な在庫を持つ必要があるわけですが、それがあまりにも多すぎたり、あるいは売れ残ってしまうと不良在庫となり経営を圧迫してしまうのです。
2011年~2014年までの四年間と2019年の営業キャッシュフローが悪化したのはそのためです。
一方でルイヴィトンは極めて効率的で理想的な経営を実現しています。
【ルイヴィトンの経営成績】

【ルイヴィトンのキャッシュフロー推移】

ルイヴィトンの経営成績を眺めると右肩上がりで上昇していることがわかります。また、ティファニーと異なりキャッシュフローも安定して上昇していることがわかります。
これは経営手腕が優れているためです。事実、ルイヴィトンは2011年にブルガリを買収すると、当時8%だった営業利益率を7年後の2018年には25%に改善するなどの実績があります。そのため、ティファニーの買収が実現すれば、ティファニーの不安定なキャッシュフローや収益性が改善することが期待されます。
グッドラック。

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