バフェット太郎です。
サウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコがサウジ国内で株式を上場しました。初値は予想30~32リヤル(8.0~8.5ドル)に対して、結果35.2リヤル(9.4ドル)と予想を上回ったほか、10%を上回るストップ高となりました。
【時価総額(単位:億ドル)】
時価総額は1兆8770億ドルと、アップル(AAPL)の1兆2000億ドルを上回り、世界最大の上場企業となりました。また、同業で米最大のエネルギー企業エクソン・モービル(XOM)の時価総額は2900億ドルですから、サウジアラムコがいかに巨大な企業かがわかります。ちなみに、サウジアラムコの株式はサウジ国内が対象であり、日本や米国の個人投資家が売買することはできません。
さて、サウジの有力財閥や王族が積極的にIPOに傘下したことが奏功して、初値が予想を大きく上回ったわけですが、明日も”買い”が殺到して二日連続のストップ高となれば、当初の目標である2兆ドルを突破することが期待できます。
【サウジアラムコとエクソン・モービルの比較】
サウジアラムコのROEは45%と、エクソン・モービルの11%を大きく上回っているものの、バリュエーションを表す指標である実績PERは約15倍と、エクソン・モービルの14倍をやや上回っているに過ぎません。
また、2020年の配当は750ドルを下限としているため、初値の配当利回りはおよそ4%と高配当株です。これはエクソン・モービルの5%をやや下回る程度の水準です。
さらに、サウジアラムコの石油生産コストは1バレル2.8ドルと驚異的な低さです。これは、低コストで知られる米シェール企業の生産コスト30~50ドルを大きく下回る水準です。
つまり、原油価格の低迷が長期化すればするほど、サウジアラムコにとって(長期的に見れば)プラスになり得ます。なぜなら、原油価格の低迷は短期的に見れば業績に悪影響を及ぼすものの、仮に原油価格が1バレル30ドル以下で推移すれば、高コストのライバル企業から淘汰されていき、いずれ競合する相手がいなくなり、サウジアラムコが石油市場を独占できるからです。
こうした中、サウジアラムコは海外での上場も検討しており、日本と中国が候補としてあがっています。ただし、サウジアラムコの株式98.5%をサウジ政府が握っており、サウジ政府を支配しているのがサウド家であることを考えると、王室の利益を優先され、株主軽視ともなりかねないなどの懸念もあります。
グッドラック。
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サウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコがサウジ国内で株式を上場しました。初値は予想30~32リヤル(8.0~8.5ドル)に対して、結果35.2リヤル(9.4ドル)と予想を上回ったほか、10%を上回るストップ高となりました。
【時価総額(単位:億ドル)】
時価総額は1兆8770億ドルと、アップル(AAPL)の1兆2000億ドルを上回り、世界最大の上場企業となりました。また、同業で米最大のエネルギー企業エクソン・モービル(XOM)の時価総額は2900億ドルですから、サウジアラムコがいかに巨大な企業かがわかります。ちなみに、サウジアラムコの株式はサウジ国内が対象であり、日本や米国の個人投資家が売買することはできません。
さて、サウジの有力財閥や王族が積極的にIPOに傘下したことが奏功して、初値が予想を大きく上回ったわけですが、明日も”買い”が殺到して二日連続のストップ高となれば、当初の目標である2兆ドルを突破することが期待できます。
【サウジアラムコとエクソン・モービルの比較】
サウジアラムコのROEは45%と、エクソン・モービルの11%を大きく上回っているものの、バリュエーションを表す指標である実績PERは約15倍と、エクソン・モービルの14倍をやや上回っているに過ぎません。
また、2020年の配当は750ドルを下限としているため、初値の配当利回りはおよそ4%と高配当株です。これはエクソン・モービルの5%をやや下回る程度の水準です。
さらに、サウジアラムコの石油生産コストは1バレル2.8ドルと驚異的な低さです。これは、低コストで知られる米シェール企業の生産コスト30~50ドルを大きく下回る水準です。
つまり、原油価格の低迷が長期化すればするほど、サウジアラムコにとって(長期的に見れば)プラスになり得ます。なぜなら、原油価格の低迷は短期的に見れば業績に悪影響を及ぼすものの、仮に原油価格が1バレル30ドル以下で推移すれば、高コストのライバル企業から淘汰されていき、いずれ競合する相手がいなくなり、サウジアラムコが石油市場を独占できるからです。
こうした中、サウジアラムコは海外での上場も検討しており、日本と中国が候補としてあがっています。ただし、サウジアラムコの株式98.5%をサウジ政府が握っており、サウジ政府を支配しているのがサウド家であることを考えると、王室の利益を優先され、株主軽視ともなりかねないなどの懸念もあります。
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