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バフェット太郎です。

貿易摩擦を巡る懸念が高まったことで、ダウ平均は前日比-268.37ドル(-0.96%)安の2万7783.04ドルと急落して取引を終えました。ただし、2019年11月末時点のダウ平均の年初来騰落率は+20.3%だったことから、今年も「大統領サイクル」は正しかったと言えそうです。

【大統領サイクル:1954-2017】
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「大統領サイクル」とはアノマリー(経験則)の一種で、たとえば、1954年~2017年までの63年間を振り返るとそれぞれの平均騰落率は一年目が7.0%、二年目6.0%、三年目15.9%、四年目5.1%となっており、大統領選挙の前年である三年目が最も高いパフォーマンスが期待できるのです。

なぜ、三年目の相場が上昇しやすいのかと言うと、どの政権も翌年に控えた大統領選挙を意識して景気のテコ入れを図り、有権者の支持を得ようとするからです。事実、1954年以降、大統領選挙の前年で下落したのは2015年(オバマ政権)の一度だけで、この年は12月のFOMC(連邦公開市場委員会)でFRB(米連邦準備制度理事会)が9年半ぶりの利上げを決定し、金融緩和を解除してしまったことが相場の下落要因となりました。

【大統領選挙の前年の騰落率】
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今年、11月末と同水準(+20.3%)で取引を終えることができるなら、三年目の平均騰落率+15.9%を大きく上回ります。

【大統領が共和党の場合】
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ちなみに、大統領が共和党だった場合の三年目の騰落率は+17.4%だったので、今年は特に期待されていた年であり、概ね予想通りでした。

さて、来年は大統領選挙の年であり、大統領サイクルの四年間で最も悪いパフォーマンスの年です。ただし、このグラフは1954年以降のデータであり、1833年以降の長期データで見ると四年目は大統領サイクルの中で二番目にパフォーマンスの高い年となります。

【大統領サイクル(1833-2011)】
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(出典:『アノマリー投資 ――市場のサイクルは永遠なり』)

通常、大統領選挙の年は現職の大統領が再選を目指し、三年目同様に景気のテコ入れを図ることが期待されます。また、過去の経験則に従えば、相場は人気がある大統領選挙が再選したり、不人気の大統領が政権の座を降りたことを祝福して上昇する傾向があるので、株式市場に友好的なトランプ大統領が再選すれば株価は上昇することが期待できます。

ただし、その後は大統領選挙を意識しなくて済むので、膨張した政府予算が削られるなど現実路線に戻ります。また、米中貿易戦争も一層激しさを増すことが予想されることを考えれば、来年の大統領選挙後に相場が崩れていくのかもしれません。

グッドラック。

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