バフェット太郎です。

雇用統計の前哨戦となる11月のADP非農業部門雇用者数は予想14万人増に対して、結果6万7000人増と予想を大きく下回りました。また、10月の改定値は12万1000人増と、速報値の12万5000人増から4000人下方修正されました。

【米ADP非農業部門雇用者数(単位:千人)】
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企業の規模別雇用者数は以下の通りでした。

小規模企業(従業員数1~49人)の雇用者数は1万1000人増でした。

中堅企業(従業員数50~499人)の雇用者数は2万9000人増でした。

大企業(従業員数500人以上)の雇用者数は2万7000人増でした。

サービス生産セクターは8万5000人増で、とりわけ「教育&医療」が3万9000人増と好調でした。

一方で商品生産セクターが悪化しており、1万8000人減でした。内訳は「天然資源・採掘」「建設」「製造業」でそれぞれ6000人減でした。

米中貿易戦争激化への懸念から、小規模製造業者で採用が慎重になっていることが浮き彫りになりました。今後、中小企業で採用が抑制されれば失業率が上昇しかねず、リセッション(景気後退)リスクが高まります。

さて、米製造業はかつてのような輝きを失いつつありますが、これは何も米国だけではありません。

ドイツの11月製造業購買担当者指数(確報値)は44.1と、景気拡大と縮小の分かれ目となる50を下回っています。ちなみに、前月の42.1から2.0ポイント改善が見られたものの底打ちと考えるのは時期尚早です。

また、中国の11月製造業PMIは50.2と、前月の49.3から改善し、景気拡大と縮小の分かれ目となる50も0.2ポイント上回りました。しかし、米中貿易戦争の長期化はほぼ確実であることを考えれば、再び悪化に転じる公算が大きいです。

このように世界経済の成長は確実に鈍化しており、株高の押し上げ要因はFRB(米連邦準備制度理事会)による金融緩和のみです。そのため、投資家は株高の恩恵を享受しつつも、リスク許容度の範囲内で適切に運用することを忘れないでください。

グッドラック。




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