バフェット太郎です。
投資におけるアノマリー(規則性のある経験則)のひとつに「サンタクロースラリー」というものがあります。これは、その年の最後の5日間と新年の2日間の計7日間に、短いもののかなりの上昇が期待できる相場のことを指していて、今年は12月24日から始まり、1月3日までです。
さて、米国と中国の両政府は、米中通商協議で「第1段階の合意」に達し、貿易戦争は一時休戦を迎えたことから、リスク要因がひとつ排除されました。これにより半導体関連株などが買われ、米国株の追い風となりました。
また、FRB(米連邦準備制度理事会)が月600億ドル規模のTビル(短期証券)を購入するなど、流動性供給が第2四半期(4-6月期)まで続くことが予定されていることも追い風となっています。
加えて、英総選挙で与党(保守党)が大勝したことも株の”買い”材料となりました。これは、野党(労働党)が富裕層への増税を表明していたことで、英国から資金流出加速の懸念が後退したためです。また、(大勝したことで)EU離脱後の貿易交渉が難航するとの懸念が払拭されたことに加えて、野党(労働党)が掲げていた住宅会社や水道会社の国有化懸念がなくなりました。
こうしたリスク懸念への後退が好感されて、株式市場に追い風が吹いているのですが、このところ好材料が出ても株価上昇が続かないなど、「サンタクロースラリー」を直前に控えて「材料出尽くし」の様相を呈しています。
実は、「サンタクロースラリー」はアノマリーの通り上昇することを気にするよりも、アノマリーに反して下落した時ほど注意する必要があるのです。
たとえば、2008年(金融危機)の「サンタクロースラリー」の騰落率は-2.5%と、アノマリーに反した結果、その年のダウ平均の年間騰落率は-38.5%でした。
また、2000年(ドットコムバブル)の「サンタクロースラリー」の騰落率は-4.0%と、アノマリーに反した結果、ダウ平均の年間騰落率は-10.1%と弱気相場入りしました。
このように、アノマリーに反して下落する年は、年間騰落率でも値下がりする傾向にあるため、「材料出尽くし」で相場が上がりにくくなった今、投資家は今年の「サンタクロースラリー」を注意深く見守る必要がありそうです。
グッドラック。
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