
バフェット太郎です。
毎日新聞に「USB購入が悪夢の始まり…『1年で200%の利益』マルチ商法、大学生被害続出」との記事。
記事によれば、大学生らが「バイナリーオプションを活用して1年間で200%の利益が出る」と謳う投資情報が入ったUSBを、およそ53万円で買わされていたとのこと。
そもそも「バイナリーオプション」とは、将来の為替が上がるか下がるかを二者択一で予想する金融取引の一種で、予想が当たれば掛け金の二倍の利益が得られる一方、予想が外れた場合は掛け金の全てを失うというハイリスク・ハイリターンな取引です。
被害にあった大学生は、友人から突然「最近投資を始めたんだけど、月20万円ぐらい稼いでるんだ」「投資のやり方は先輩に教えてもらったんだけど、会ってみない?」と言われ、(会って話を聞いてみるだけなら…)なんて思って会ってみると、バイナリーオプションの投資用USBを紹介され、「勝率は8割」「3~4年続けるだけで家賃30万円のタワマンに住めようになる」という夢のような話を聞き、そのうまい話しに乗ってしまうのです。
ほとんどの大学生は53万円も用意することができないのですが、友人と先輩に連れられて学生ローン事務所で「海外留学の費用」を名目に60万円借り、それで投資用USBを購入するのです。
その後は先輩や仲間たちとバーベキューやフットサルなどの交流イベントを通じて仲良くなり、そして有料セミナーや勉強会にも参加するようになります。すると、投資をするための資金がないことに気づき、仲間から「友人や知人に投資用USBの購入を持ちかけて、買ってもらえたら6万円の紹介料が得られる」というマルチ商法の誘いを受けるのです。
そして、ある日友人に「最近投資を始めたんだけど、月20万円ぐらい稼いでるんだ」「投資のやり方は先輩に教えてもらったんだけど、会ってみない?」なんて言って投資用USBを売りつけるわけです。
さて、こうしたマルチ商法は昔からよくあります。かくいうバフェット太郎も10年以上前に「FXの自動売買ツールを60万円で買わない?」なんて誘われたことがあります。
それはたしかひと月3%の利息が期待できる魔法の売買ツールでした。ひと月3%ということは、一年で42.6%のリターンが得られることを意味するため、仮に100万円分投資し、たった15年運用するだけでおよそ1億1300万円もの資産を築くことができます。
実際、それを勧めてきた友人は200万~300万円を運用し、毎月6~9万円の不労所得を得ているようでした。もちろん、バフェット太郎はFXがゼロサムゲームであることを知っていたし、株式の平均的なリターンですら年平均7%弱であることを知っていたので、騙されることはありませんでした。
ちなみに、友人は本気で信じていたので運用資金を騙し取られてしまったようです。どうやら「FXの自動売買ツール」の販売業者は、出資者から集めたお金を実際には運用せず、新規の出資者から集めた資金の一部を既存の出資者に配当金と偽って支払い、あたかも運用した結果利益が生まれているように装う「ポンジスキーム」をしていたようです。
このように、投資を巡るマルチ商法は今も昔もほとんど変わっていないようです。
そこで、投資詐欺を見破る上で一番簡単な方法を紹介すると、「その投資対象の年間利回りが8%を超えた場合、投資を控える」というものです。これは株式でも債券でも同じことが言えるのですが、年間利回り8%を超えた時、それはデフォルトのリスクが高まっていることを意味するため、自分が良く知っている銘柄でない限り投資を控えた方が賢明です。
グッドラック。

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