バフェット太郎です。

米商務省が発表した11月の新築住宅販売戸数は予想73万4000戸に対して、結果71万9000戸と予想を下回りました。 また、10月分は71万戸と速報値の73万3000戸から下方修正されました。

市場予想を下回ったものの、直近3カ月間の販売ペースが2007年以降最高となるなど、住宅市場の底堅さが米経済を下支えしていることが示唆されました。

【米新築住宅販売戸数】
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そもそも、新築住宅販売戸数は景気の先行指標として注目されているわけですけれども、これは家が完成する前に売買が成立するためです。

たとえば、中古住宅販売戸数の場合、その家に住むことができるようになってから販売戸数の数字にカウントされますが、新築住宅販売戸数の場合は契約書にサインした時点でカウントされます。そのため、新築住宅販売戸数が大きく伸びているということは、建設業者の雇用が増えることを意味するだけでなく、木材やパイプなどの建築資材の需要が高まることを示唆します。さらにその後、契約者が家具や家電を買い揃えることで経済全体の伸びが期待できます。

また、人々が新築一戸建てを買う場合、大抵の場合において長期住宅ローンを組むことになるわけですが、ローン返済のためには安定した収入減が必要になります。そのため、人々が長期住宅ローンを組んでいるということは、労働市場の先行きに楽観的になっていることを意味します。

反対に新築住宅販売戸数が伸び悩んでいる場合、建設業者の雇用が減るだけでなく、建築資材や家具・家電などの売り上げも落ち込むため、経済全体が悪化します。

また、長期住宅ローンを組みたがらないのは、安定した収入が期待できず、労働市場の先行きに悲観的になっていることを意味します。

事実、過去を振り返ると新築住宅販売戸数が伸び悩み始めてからおよそ2~3年でリセッション(景気後退)入りしていることがわかります。

【米新築住宅販売戸数のピークとリセッション】
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たとえば、2001年と2007年のリセッションは新築住宅販売戸数がピークをつけてから28~31カ月後のことでした。また、S&P500種指数がピークをつけたのは21~29カ月後のことでした。

こうしたことから、仮に2019年9月の738万戸を起点とすれば、S&P500種指数は2021年6月~2021年1月にかけてピークをつけ、2022年1月~2022年4月にかけてリセッション入りすることが予想されます。つまり、米新築住宅市場から先行き見通しを予想した場合、強気相場は依然として続く公算が大きいと言えます。

とはいえ、来年の第2四半期にFRB(米連邦準備制度理事会)による隠れQE4(量的緩和第4弾)が終了することが予定されていること、さらに11月の大統領選挙以降、米中貿易戦争が激化することが予想されることを考えれば、予想より早く米国株はピークをつけ、リセッション入りしかねません。

いずれにせよ、タイミングを正確に計ることなどできないことを考えれば、多くの個人投資家は、長期保有のできる一握りの優良株やS&P500インデックスファンドに積立投資し、配当を再投資し続けることが賢明です。

グッドラック。




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