バフェット太郎です。

歴史を振り返ると、原油価格の高騰はリセッション(景気後退)の兆候を示すシグナルであったことがわかります。

【原油先物価格とS&P500種指数:1971-2020】
1
(出所:日本経済新聞

1973年、1980年、1981年、1990年、2001年、2007年、過去6回のリセッションを振り返ると、直前に原油価格が高騰していたことがわかります。

なぜ、原油価格の急騰がリセッションの兆候になり得るのかと言うと、車社会の米国にとって原油価格の高騰、すなわちガソリン価格の高騰は家計を圧迫する要因となるため、消費の落ち込みに繋がってしまうからです。

そのため、米国とイランの対立激化により原油価格が高騰した場合、それは米経済リセッションの兆候と考えることができます。

【原油先物価格:週足】
2
原油先物価格の種足チャートを眺めると、三角保ち合いを形成後、上にブレイクアウトしたことが確認できます。目先のターゲットは19年の高値66.6ドル、その先は18年の高値76.9ドルです。

ただし、米国とイランの対立激化が必ずしも原油価格の高騰を招くとは限りません。

【世界三大産油国の原油生産量推移】
3
(出所:日本経済新聞

たとえば、米国はこれまで中東産原油に依存していましたが、2010年以降、米国内のシェールオイル生産に伴い産油量が大幅に増加し、現在では世界最大の産油国となっています。また、OPEC加盟国はかつて世界の産油量の半分を生産していましたが、今では3分の1以下まで低下しています。

そのため、仮に米国とイランの対立が激化し中東における産油量が減少しても、米国が生産量を増やすだけなので過度な供給不足に陥らず、原油価格の急騰は短期的なものに終わり、リセッションを免れる可能性があります。

いずれにせよ、投資家は中東情勢と原油市場を注意深く観察し続けなければなりません。

グッドラック。




にほんブログ村 株ブログ 米国株へ
大変励みになります。今日も応援のポチお願いします 
SPONSORED LINK