バフェット太郎です。

米国の個人投資家向け情報サイト「モトリーフール 」に「長期保有向け米国株3選」との記事。

長期的な資産運用を考えた場合、株を買ったり売ったりすればその分税金や手数料といった売買コストが掛かるのでパフォーマンスの足枷になります。しかし、企業間の競争が激化する中、企業の平均寿命が短くなっていることを考えれば、売らざるを得ない場合だってあると思います。

事実、S&P500種指数構成銘柄の平均寿命は2026年には14年と、1990年当時の企業の平均寿命20年と比べて6年も短縮することが予想されています。(ちなみに1965年当時の平均寿命は33年だったそうです。)

そのため、長期投資家は永続的で安定したキャッシュフローが期待できる銘柄に投資する必要があります。

では、永続的で安定したキャッシュフローが期待できる長期投資に相応しい銘柄とはどのような銘柄のことでしょうか。「モトリーフール」が挙げた以外の銘柄を挙げるとすれば、コカ・コーラ(KO)やプロクター&ギャンブル(PG)、ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)などがそれです。

これらの銘柄は産業構造が大きく変化することがないので、勢力図が激変するなんてことがありません。たとえば、「コカ・コーラ」は過去数十年間にわたってソフトドリンクの王様として君臨し、その地位を脅かされることは一度もありませんでした。

これはソフトドリンクそのものが、他社の製品と比べて品質や味にそれほど大きな違いがないため、「ブランド力」と「ネットワーク効果」が勝負の決め手となるためです。

たとえば、過去に米タバコ大手のフィリップ・モリス(現アルトリア・グループ)が一度だけコカ・コーラにソフトドリンクで勝負を挑んだことがあります。当時、タバコと癌の関連性が指摘され始めたことを受けて、タバコ各社はタバコ事業の未来を悲観し多角化経営に舵を切っていたのです。

そこで、フィリップ・モリスはタバコ事業に似たビジネスであるソフトドリンク事業やカミソリ事業を買収し、自社で育てようとしていました。これらのビジネスはタバコ事業と同じく、他社の製品と比べて品質にそれほど大きな違いがないほか、「ブランド力」と「ネットワーク効果」が勝負の決め手となるため、タバコ事業で稼いだ潤沢なキャッシュフローを広告宣伝費に充ててブランド力を高めれば、コカ・コーラと勝負になると考えたためです。

結果、フィリップ・モリスのソフトドリンク「セブンナップ」はブランド力が高まり、市場シェアを上げることに成功したものの、コカ・コーラのシェアにはほど遠いことに加えて利益もそれほど見込めなかったことから、結局ペプシコに売却して撤退することになりました。

このように、潤沢なキャッシュフローが見込める会社ですらコカ・コーラの「ブランド力」や「ネットワーク効果」に勝てないことがわかったので、誰も勝負を仕掛けようとしないのです。従って、コカ・コーラのような永続的に安定したキャッシュフローが見込める会社の株は長期投資に向く銘柄だと言えます。

★★★

永続的に安定したキャッシュフローが見込める企業に投資する場合、フリーキャッシュフローの推移と営業キャッシュフロー・マージン(=営業キャッシュフロー÷売上高)を確認すると良いです。

【コカ・コーラ(KO)】
1
(データ参考:Morning star

たとえば、コカ・コーラの一株当たりのフリーCFを眺めると、ボトリング事業の再フランチャイズ化に伴い一株当たりのフリーCFが減少しているものの、利益率の低いボトリング事業を手放したことで利益率が30%台に達したことがわかります。

このように、一株当たりのフリーCFが安定していることに加えて、営業CFマージンが18%以上あると、長期投資に向く銘柄だと言えるので、そうした銘柄を厳選して投資することができれば、企業の平均寿命が短くなる中でも長期投資が比較的容易にできます。

また、「モトリーフール」の「長期保有向け米国株3選」も参考にどうぞ。

グッドラック。



にほんブログ村 株ブログ 米国株へ
大変励みになります。今日も応援のポチお願いします 
SPONSORED LINK