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バフェット太郎です。

米国で絶大な人気を誇る個人投資家向け情報サイト『モトリーフール』に「ポートフォリオの柱に据えたい米国高配当株3銘柄」との記事。

そもそも、「高配当株投資」といっても単純に配当利回りの高い銘柄ならなんでも良いというわけではなくて、注意すべき点がいくつかあるので紹介します。

1.配当利回り
2.配当性向
3.連続増配実績
4.営業キャッシュフロー
5.セクター

【1.配当利回り】
まず、配当利回りは高ければ高いほど良いというわけではありません。通常、配当利回りが6%を超えた場合、それは将来の減配や無配が織り込まれていることを意味します。そのため、仮に配当利回り10%の銘柄に投資したとしても、近く減配が発表される可能性があるわけです。

ただし、タバコセクターや通信セクターといった、利益成長が期待できない一方で参入障壁の高いセクターは、配当利回りが6%を超えても減配の可能性が高まっているわけではないので過度な悲観は禁物です。

【2.配当性向】
配当性向とは、利益の何割を配当として株主に還元するかの割合を指します。たとえば、EPS(一株当たりの利益)10ドル、DPS(一株当たりの配当)2ドルとした場合、配当性向は20%になります。

配当性向が30%以下であれば減配や無配の心配をする必要はありませんが、業績の変動幅が大きいセクターに投資した場合、その限りではないので注意してください。

また、安定した業績が期待できる銘柄は配当性向が高くても持続的な配当を株主に支払うことができます。さらに、一部のタバコ株は配当性向80%を株主に約束している企業もあるので、配当性向50%以上の銘柄が必ずしも減配のリスクがあるとは言えません。

【3.連続増配実績】
企業の側からすれば、毎年のように配当を増やすのは非常に困難なことです。とりわけ2000年代はドットコムバブルの崩壊と100年に一度の金融危機が発生した暗黒の時代だったため、この10年で増配記録がストップした企業も少なくありません。

言い方を変えれば、2000年代も増配を続けた銘柄というのは、強固なビジネスモデルを有していることに他ならないわけですから、信頼できる銘柄が多いと思います。

【4.営業キャッシュフロー】
営業キャッシュフローとは、本業の儲けを表す数字です。

いかなる景気局面でも配当を出すことができるかどうかは、配当の原資となるキャッシュフロー次第になります。そのため、過去10年の営業キャッシュフローが安定して黒字を達成していたかどうかを確認する必要があります。仮に営業キャッシュフローがマイナスに落ち込みやすい企業であれば、その企業はたとえ配当を出していたとしても減配する可能性が高いです。

また、営業キャッシュフロー・マージン(=営業キャッシュフロー÷売上高)も重要です。このマージンが高ければ高いほど、他社の追随を許さない付加価値の高いビジネスを展開していることを意味します。

ただし、小売セクターやエネルギーセクターなどは、そのビジネスの構造上、営業キャッシュフロー・マージンが低くなりやすい傾向にあるので、過度に気にする必要はありません。

【5.セクター】
配当が安定しているかどうかはセクターによるところが大きいです。たとえば、連続増配記録が途中で止まってしまった銘柄の多くは金融株や資本財株など、業績が景気に大きく左右されやすいセクターばかりです。

そのため、安定した配当を期待するなら、生活必需品セクター、ヘルスケアセクター、通信セクター、公益セクターなどに投資する必要があります。

★★★

これらを加味して選ばれる銘柄というのが、コカ・コーラ(KO)やプロクター&ギャンブル(PG)などの連続増配高配当株になります。これらの銘柄は安定したキャッシュフローと配当が期待できるので、投資家はポートフォリオの柱に据えることができるはずです。

ただし、配当株への投資は利益成長による株高があまり見込めませんから、個人投資家は忍耐力が求められます。

グッドラック。

(参考:『モトリーフール』/「ポートフォリオの柱に据えたい米国高配当株3銘柄」)

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