バフェット太郎です。

新型コロナウィルスの感染拡大を巡って、中国経済が壊滅的な打撃を受けています。

中国国家統計局が発表した2月のPMI(製造業購買担当者景気)は予想46.0に対して、結果35.7と予想を大きく下回り、過去最低を記録しました。これまでの過去最低は2008年11月の38.8でした。

【中国PMI(製造業購買担当者景気):2016-2020】
1
そもそもPMIとは、製造業3000社の購買担当者を対象に、アンケート調査を実施して算出する指数のことで、50を上回れば景気拡大、下回れば縮小を示します。

2月のPMIの内訳は「新規受注」が29.3と、前月の51.4から22.1ポイント低下したほか、「生産」も27.8と、前月の51.3から23.5ポイント低下し、いずれも過去最低を記録しました。

製造業が悪化している主な要因は、新型コロナウィルスの感染拡大により「新規受注」が激減したほか、停止している工場の操業再開にも遅れが生じているためです。

また、サービス業などの非製造業景況指数も29.6と、前月の54.1から24.5ポイント低下して過去最低を記録しました。これまでの過去最低は2008年12月の50.8でした。

中国の非製造業景況指数はこれまでインターネット産業を中心に底堅く、2008年の金融危機や2015年の中国発世界同時株安でも50を下回ることなく拡大してきました。しかし、新型コロナウィルスの感染が拡大する中、誰も街に出歩かなくなってしまったことで、旅行や飲食に関連する消費が激減しました。

こうした中国経済の低迷は巡り巡って世界経済に波及するので世界各国の中央銀行は金融緩和に動かざるを得ません。

CMEフェドウォッチによれば、市場が予想する3月FOMC(連邦公開市場委員会)の利下げ確率は100%と確実視されています。

米景気が底堅い中で利下げに踏み切れば、景気は過熱しかねずバブルのリスクが高まります。しかし、利下げ幅が大きすぎると景気が一気に冷え込む可能性があります。

【CMEフェドウォッチによる市場が予想する3月FOMCの利下げ確率】
2
市場が予想する政策金利は「1.00~1.25%」と、現在の「1.50~1.75%」から0.50%ポイント低いことがわかります。通常、FRB(米連邦準備制度理事会)は一回のFOMC毎に0.25%ポイント刻みで利下げしてきたので、市場は一気に二回分の利下げを予想していることになります。

過去20年を振り返ると、FRBは2007年9月と2001年1月に一気に0.50%ポイントの利下げに踏み切りましたが、結果、米経済はその2~3カ月後にリセッション(景気後退)入りしました。

つまり、過去の経験則に従えばFRBが3月のFOMCで0.50%ポイントの利下げに踏み切った場合、2~3カ月後の2020年5月~6月頃にリセッション入りすると考えられるわけです。

そのため、米経済はバブルへの懸念とリセッションへの懸念の両方があり、先行きが見通しづらい状況にあります。

こうした中では、個人投資家はレバレッジなどリスクの高い投資は控えて、S&P500インデックスファンドや一握りの優良株に投資するなど、シンプルな投資に徹して堅実に運用した方が賢明です。

グッドラック。
 




にほんブログ村 株ブログ 米国株へ
大変励みになります。今日も応援のポチお願いします 
SPONSORED LINK