バフェット太郎です。

新型コロナウイルスのパンデミック（世界的大流行）を受けて、ダウ平均は直近の高値から最大38.4％安、S&P500種指数は同35.4％安、ナスダック総合指数は同32.6％安と、株式市場は大暴落しました。

しかし、必ずしもすべての銘柄が暴落したというわけではなくて、「コロナショック」により業績が拡大するとの楽観的な見通しから株価が上昇した銘柄もあります。そこで今回は、「コロナショック」を受けて上昇した米優良株5銘柄を紹介していきます。

【ウォルマート（WMT）：日足】

ウォルマートは世界最大の小売りチェーン店です。今回のコロナショックを受けて、食料品や日用品の買い溜め需要が爆発的に伸び、既存店売上高が前年同月比で+20％も伸びるなど、異常な伸び率を示しました。（通常であれば+3～4％で十分素晴らしい数字と言えます。）

また、既存店売上高が好調だった背景には、買い溜め需要によるものだけではなく、多くの小売り店が一時休業となっている中で、ドラッグストアを併設しているウォルマートの営業が認められたためです。

つまり、買い物難民となっている客が近所で唯一店を開けているウォルマートに流れ込んだというわけです。

ウォルマートは金融危機の時でも株価が上昇するなど、パニックやリセッション（景気後退）に強い優良株です。

【クロロックス（CLX）：日足】

クロロックスは老舗の日用品大手メーカーで、洗濯用洗剤や漂白剤などを製造しています。今回のコロナショックを受けて同社の除菌ティッシュが爆発的に売れていて、高額で転売されています。引き続き品薄であることや、今後は備蓄用としても売れる公算が大きいことから、引き続き業績の拡大が見込めます。

また、同社の製品は生活必需品であることに加えて、莫大な投資支出を必要としませんから、毎年安定したキャッシュフローが見込めます。そのため、長期投資に向く優良株と言えます。

【ギリアド・サイエンシズ（GILD）：日足】

ギリアド・サイエンシズは世界有数のバイオ医薬品メーカーで、これまでC型肝炎治療薬「ソバルディ」「ハーボニ」「エプクルサ」が大型医薬品として成長の牽引役となってきました。

今回のコロナショックを受けて、同社の「レムデシビル」が新型コロナウイルスの治療薬として先行していて注目を集めています。

そもそも「レムデシビル」というのはエボラ出血熱の治療を目的とした抗ウイルス薬なのですが、新型コロナウイルス患者の症状改善に一定の有効性が示されていました。

しかし、まもなく出る臨床試験（治験）の結果に「懐疑的だ」との見方が相次いだことで、直近の株価は急落しています。ちなみに、バークレイズのリポートでは、軽症から重症患者を含めた中国の治験結果の成功確率は20%との予想が示されています。

とはいえ、今回のコロナショックを受けてバイオ関連株は再び注目されますから、引き続き投資マネーが流入することが期待されます。

【ネットフリックス（NFLX）：日足】

ネットフリックスは世界最大のネット動画配信サービスです。

米国で外出禁止令が発令したことで、国民の多くが自宅でネットサーフィンをするか、ゲームをするか、あるいは映画鑑賞をするほかありませんから、短期的にも長期的にもネットフリックスは恩恵を受けると考えられます。

たとえば、同時に視聴できる人数が多い料金プランへのアップグレードが増えることに加えて、短期的には解約が減少します。さらに、家族の誰かがハマり、それなしではつまらなくなれば、ストリーミングで視聴する文化はさらに浸透していくことが予想されます。

【ニューモント・マイニング（NEM）：日足】

ニューモント・マイニングは世界最大の金鉱山会社です。

投資の世界では「有事の金」と言われているように、金先物価格が1752ドルと2012年以来およそ8年ぶりの水準まで上昇しています。

そのため、最近は金鉱株に投資マネーが流入しており、ニューモント・マイニング株は人気化する公算が大きいです。ちなみに、ニューモント・マイニングの生産コストは966ドルと、主要金鉱株の中では比較的低く、優良鉱山を多く保有しています。

ただし、金鉱株は一度金が暴騰すれば業績が一気に拡大する一方、一度暴落すれば業績は一気に悪化するので長期投資には向きません。そのため、どれだけ多くの投資家が金の見通しに楽観的になったとしても、金鉱株投資はあくまで短期決戦であり投機的な投資対象であることを忘れないでください。

グッドラック。

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