バフェット太郎です。

WTI原油先物価格が一時前日比36%安となる11.50ドルまで暴落し、1999年以来およそ21年ぶりの水準まで暴落しました。暴落している主な要因は、WTI原油の受け渡し場所である米オクラホマ州クッシングの原油貯蔵施設が満杯になるとの懸念が広がったためです。

【WTI原油先物:1995-2020】
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新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)を受けて原油需要が減少する一方、産油国による増産で供給量が大幅に増えた結果、石油貯蔵施設は世界的に満タンになりつつあり、ついに価格が崩壊しました。

通常、過剰在庫は貯蔵施設やパイプラインにどんどん流したり、あるいはタンカー船を利用したりするのですが、WTI原油は海上油田で生産されるブレント原油とは違い内陸で生産されるため、地域によってはタンカー船が使えなかったりするわけです。

すると、貯蔵施設が満タンになり、パイプライン内に原油が滞留する状態になると、原油は行き場を失ってしまうのです。結果、生産者は粗大ごみを処分するように、顧客に代金を支払って引き取ってもらうほかないのです。つまり、原油価格の実質的なマイナスが起こりえるのです。

原油価格がマイナスになるかならないかはわかりませんが、いずれにせよ原油価格がしばらく低迷し続けることに変わりありませんから、米シェール企業の倒産ラッシュは免れられません。

しかし、これは石油メジャー大手、そして米国の消費者にとってみれば朗報です。なぜなら、原油の供給過剰問題の元凶は米シェール企業による増産であるわけですから、米シェール企業が淘汰されれば、いずれ供給量が抑制され、供給過剰が解消されるからです。

また、原油が安いということは、すなわちガソリン価格が安いことを意味しますから、米消費者の毎月のガソリン代が安く済み、その分消費に回すお金が増えることが予想されるからです。

そのため、石油メジャーに投資している投資家は、原油安に伴う株価の乱高下に狼狽する必要はありませんし、消費関連株にも追い風が吹くと言えます。

グッドラック。

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