バフェット太郎です。

IT関連サービス大手のIBMが第1四半期決算を発表しました。内容は悪かったです。

EPSは予想0.43ドルに対して、結果0.41ドルと予想を下回りました。

売上高は予想645億8000万ドルに対して、結果671億7000万ドルと予想を上回りました。

2020年通期EPS見通しは旧ガイダンス「少なくとも13.35ドル」に対して、新ガイダンス「未定」としました。

これは、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)を受けて、多くの組織が高コストで複雑で、さらに既存のビジネスプロセスを混乱させかねないプロジェクトを避けるなどして、IBMの製品・サービスの購入を遅らせているためです。

また、アービンド・クリシュナ新CEOは、企業にとって必要不可欠な作業である「ハイブリッドクラウド」への移行やAI(人工知能)の活用拡大を支える方針を示しました。

さらに、ロックダウン(都市封鎖)により、企業のリモートワークの導入が進んだことは、ハイブリッドクラウドへの移行を加速させるとも述べています。

【部門別売上高構成比】
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IBMは主に三つの事業で成り立っていて、「クラウド&コグニティブ・ソフトウェア(C&CS)」が30%、「グローバル・ビジネス・サービス(GBS)」が23%、「グローバル・テクノロジー・サービス(GTS)」が37%で、この三大部門で売上高全体の9割を占めています。

【部門別粗利益構成比】
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粗利益から見た構成比率は「クラウド&コグニティブ・ソフトウェア」が49%と、全体のおよそ半分を占めていて、IBMにおける主力部門であることがわかります。

次いで、「グローバル・テクノロジー・サービス」が27%、「グローバル・ビジネス・サービス」が14%となっています。

【部門別売上高成長率】
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部門別売上高成長率を眺めると、主力の「クラウド&コグニティブ・ソフトウェア」が+5.5%と好調だったことがわかります。これは、同部門で傘下の「レッド・ハット」の売上高が+18%と好調だったためです。

「レッド・ハット」はIBMの顧客基盤を利用して過去最大規模の契約を締結していて、M&Aによる相乗効果がさっそく見られているようです。

ただし、「グローバル・ビジネス・サービス」は-0.5%、「グローバル・テクノロジー・サービス」は-5.9%と大幅な減収となりました。

財務の健全性については、手元資金に120億ドルの現金を保有しているため問題はないとしています。

また、クリシュナCEOはハイブリッドクラウドとAIに集中するため、さらなる買収を行う準備、そして時代にそぐわない事業については一部売却する準備もできていると述べています。

【IBM:日足】
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株価は四半期決算を嫌気して前日比-5.77%と急落しています。また、50日移動平均線をレジスタンス(上値抵抗線)に跳ね返されていることから、株価はしばらく低迷することが予想されます。

ただし、実績PERが10.7倍、配当利回りが5.7%と、バリュエーション面で魅力的であることから、投資妙味があると思います。

グッドラック。

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