バフェット太郎です。
タバコ世界最大手のフィリップ・モリス・インターナショナルが第1四半期決算を発表しました。内容はまちまちでした。
EPSは予想1.13ドルに対して、結果1.34ドルと予想を上回りました。
売上高は予想67億9000万ドルに対して、結果71億5000万ドルと予想を上回りました。
2020年の通期EPS見通しは従来の5.50ドルを撤回しました。これは、新型コロナウイルスによる影響を受けて予想が困難になったためです。その代わりに、比較的予想しやすい第2四半期のEPS見通しが発表されました。
第2四半期のEPS見通しは予想1.35ドルに対して、新ガイダンス1.00~1.10ドルと予想を下回りました。これは、新型コロナウイルスによるパンデミック(世界的大流行)を受けて、免税店での売上高が大幅に減少しているほか、IQOSユーザーの獲得に遅れが生じているためです。
【地域別売上高構成比】

フィリップ・モリス・インターナショナルは米国を除く全世界でタバコの生産・販売を手掛けていて、「EU」「南・東南アジア」「東アジア&オーストラリア」の三大地域で、売上高のおよそ7割を占めています。
【紙巻タバコの販売数量(対前年比)】

地域別紙巻タバコの販売数量(対前年比)は以下の通りでした。
「EU」は前年同期比2.9%増加しました。
「東ヨーロッパ」は同5.4%増加しました。
「中東&アフリカ」は同9.9%減少しました。
「南・東南アジア」は同9.4%減少しました。
「東アジア&オーストラリア」は同1.5%増加しました。
「ラテンアメリカ&カナダ」は同14.3%減少しました。
「全体」では同4.4%減少しました。
【加熱式タバコの販売数量(対前年比)】

加熱式タバコ「iQOS(アイコス)」の販売数量は以下の通りでした。
「EU」は前年同期比103.3%増加しました。
「東ヨーロッパ」は同182.0%増加しました。
「中東&アフリカ」は同37.3%%減少しました。
「南・東南アジア」は販売が禁止されています。
「東アジア&オーストラリア」は同4.0%増加しました。
「ラテンアメリカ&カナダ」は同100%増加しました。
「全体」では同45.5%増加しました。
【地域別売上高と営業利益の対前年比】

「EU」の売上高は前年同期比20.7%増、営業利益は36.5%増と好調でした。
これは、チェコ共和国やドイツ、イタリア、ポーランドで「iQOS」の販売が好調だったためです。
「東ヨーロッパ」の売上高は同35.1%増、営業利益は同48.1%増と好調でした。
これは、ロシアとウクライナでの紙巻タバコと「iQOS」の販売が好調だったためです。
「中東&アフリカ」の売上高は同5.3%減、営業利益は1.2%減と不調でした。
これは、新型コロナウイルスによる影響を受けて、免税店での「iQOS」の売上が33%減と落ち込んだためです。また、サウジアラビアやトルコは違法タバコが蔓延していることから売上が落ち込んだ一方、エジプトは違法タバコの普及率が低下したことで増収となっています。
「南・東南アジア」の売上高は同10.7%増、営業利益は26.1%増と好調でした。
これは、19年第1四半期にパキスタンの工場閉鎖に伴う減損損失が発生したことから、その反動による影響です。
「東アジア&オーストラリア」の売上高は4.3%減、営業利益は14.8%増とまちまちでした。
これは、日本での「iQOS」の販売数が減少したほか、オーストラリアのタバコ販売が減少したためです。ただし、日本での製造コストやマーケティング、管理・研究費等が減少したことで、営業利益は増益となりました。
「ラテンアメリカ&カナダ」の売上高は28.6%減、営業利益は34.8%減でした。
これは、カナダの子会社「ロスマンズ・ベンソン&ヘッジス(RBH)」を連結から除外したためです。
「全体」では売上高が7.1%増、営業利益は19.3%増と好調でした。
【フィリップ・モリス・インターナショナル(PM):日足】

業績見通しが嫌気されて、株価は50日移動平均線をレジスタンス(上値抵抗線)にして反落しています。
さて、紙巻きタバコの販売数量が落ち込む中、多くの人々がタバコ株に未来はないと断言していますが、同社の業績は拡大傾向にあるという摩訶不思議なことが起きています。
これは、販売数量が減少しても、販売価格を引き上げることと製造コストなど費用の削減で利益を最大化することができるからです。また、喫煙者に伝統的な紙巻きタバコから、利益率がより高い加熱式タバコ「iQOS」にスイッチしてもらうことでも利益を最大化することができます。
そのため、多くの人々が考える「タバコ会社が衰退する」という予想は、現実を無視した思い込みに過ぎないのです。
グッドラック。
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タバコ世界最大手のフィリップ・モリス・インターナショナルが第1四半期決算を発表しました。内容はまちまちでした。
EPSは予想1.13ドルに対して、結果1.34ドルと予想を上回りました。
売上高は予想67億9000万ドルに対して、結果71億5000万ドルと予想を上回りました。
2020年の通期EPS見通しは従来の5.50ドルを撤回しました。これは、新型コロナウイルスによる影響を受けて予想が困難になったためです。その代わりに、比較的予想しやすい第2四半期のEPS見通しが発表されました。
第2四半期のEPS見通しは予想1.35ドルに対して、新ガイダンス1.00~1.10ドルと予想を下回りました。これは、新型コロナウイルスによるパンデミック(世界的大流行)を受けて、免税店での売上高が大幅に減少しているほか、IQOSユーザーの獲得に遅れが生じているためです。
【地域別売上高構成比】

フィリップ・モリス・インターナショナルは米国を除く全世界でタバコの生産・販売を手掛けていて、「EU」「南・東南アジア」「東アジア&オーストラリア」の三大地域で、売上高のおよそ7割を占めています。
【紙巻タバコの販売数量(対前年比)】

地域別紙巻タバコの販売数量(対前年比)は以下の通りでした。
「EU」は前年同期比2.9%増加しました。
「東ヨーロッパ」は同5.4%増加しました。
「中東&アフリカ」は同9.9%減少しました。
「南・東南アジア」は同9.4%減少しました。
「東アジア&オーストラリア」は同1.5%増加しました。
「ラテンアメリカ&カナダ」は同14.3%減少しました。
「全体」では同4.4%減少しました。
【加熱式タバコの販売数量(対前年比)】

加熱式タバコ「iQOS(アイコス)」の販売数量は以下の通りでした。
「EU」は前年同期比103.3%増加しました。
「東ヨーロッパ」は同182.0%増加しました。
「中東&アフリカ」は同37.3%%減少しました。
「南・東南アジア」は販売が禁止されています。
「東アジア&オーストラリア」は同4.0%増加しました。
「ラテンアメリカ&カナダ」は同100%増加しました。
「全体」では同45.5%増加しました。
【地域別売上高と営業利益の対前年比】

「EU」の売上高は前年同期比20.7%増、営業利益は36.5%増と好調でした。
これは、チェコ共和国やドイツ、イタリア、ポーランドで「iQOS」の販売が好調だったためです。
「東ヨーロッパ」の売上高は同35.1%増、営業利益は同48.1%増と好調でした。
これは、ロシアとウクライナでの紙巻タバコと「iQOS」の販売が好調だったためです。
「中東&アフリカ」の売上高は同5.3%減、営業利益は1.2%減と不調でした。
これは、新型コロナウイルスによる影響を受けて、免税店での「iQOS」の売上が33%減と落ち込んだためです。また、サウジアラビアやトルコは違法タバコが蔓延していることから売上が落ち込んだ一方、エジプトは違法タバコの普及率が低下したことで増収となっています。
「南・東南アジア」の売上高は同10.7%増、営業利益は26.1%増と好調でした。
これは、19年第1四半期にパキスタンの工場閉鎖に伴う減損損失が発生したことから、その反動による影響です。
「東アジア&オーストラリア」の売上高は4.3%減、営業利益は14.8%増とまちまちでした。
これは、日本での「iQOS」の販売数が減少したほか、オーストラリアのタバコ販売が減少したためです。ただし、日本での製造コストやマーケティング、管理・研究費等が減少したことで、営業利益は増益となりました。
「ラテンアメリカ&カナダ」の売上高は28.6%減、営業利益は34.8%減でした。
これは、カナダの子会社「ロスマンズ・ベンソン&ヘッジス(RBH)」を連結から除外したためです。
「全体」では売上高が7.1%増、営業利益は19.3%増と好調でした。
【フィリップ・モリス・インターナショナル(PM):日足】

業績見通しが嫌気されて、株価は50日移動平均線をレジスタンス(上値抵抗線)にして反落しています。
さて、紙巻きタバコの販売数量が落ち込む中、多くの人々がタバコ株に未来はないと断言していますが、同社の業績は拡大傾向にあるという摩訶不思議なことが起きています。
これは、販売数量が減少しても、販売価格を引き上げることと製造コストなど費用の削減で利益を最大化することができるからです。また、喫煙者に伝統的な紙巻きタバコから、利益率がより高い加熱式タバコ「iQOS」にスイッチしてもらうことでも利益を最大化することができます。
そのため、多くの人々が考える「タバコ会社が衰退する」という予想は、現実を無視した思い込みに過ぎないのです。
グッドラック。
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