バフェット太郎です。

コロナショックにり米経済は大打撃を受けていますが、FRBが前人未到の領域に足を踏み入れていることを考えれば、長期的に見れば株や金にとって追い風になります。

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米商務省が発表した第1四半期GDP(国内総生産)速報値は4.8%減と、2008年第4四半期以来、およそ12年ぶりの落ち込みとなりました。

ただし、コロナショックによる経済への悪影響が本格化したのが3月の数週間だったことを考えると、第2四半期はさらなる落ち込みが予想されます。たとえば、モルガン・スタンレーは第1四半期のGDP速報値を受けて、第2四半期は38%減になるとの予想を示しました。これは、過去最悪を記録した1932年の38.2%減に匹敵する水準です。

さて、こうした中でFRB(米連邦準備制度理事会)がFOMC(連邦公開市場委員会)で政策判断に関する声明を発表しました。

声明では、「米経済を支援するために、あらゆる手段を講じることに注力している」と指摘しました。

具体的に言えば、ゼロ金利政策については、目標とする最大雇用と物価安定の実現への軌道に乗ったと確信するまで、ゼロ金利政策を維持する見通しであるとしました。

また、国債やMBS(住宅ローン担保証券)の購入については、必要な分だけ無制限に買い進めるとの姿勢を改めて示しました。

FRBのバランスシートは昨年まで4兆ドルだったのにも関わらず、現在は6兆5700億ドルと1.5倍以上に膨れ上がっています。今後は8兆~11兆ドルに膨らむと予想されており、前人未到の領域に足を踏み入れています。

こうしたことから、FRBによる無制限の量的緩和は将来のインフレの下地となりかねませんが、そもそもFRBが創設された理由は危機の際の緊急融資を行うことであり、短期的に見れば経済的な打撃によって自殺者数が増えるといった問題があるわけですから、FRBにとってはこれ以外の選択肢は他にないのです。

そのため、株式市場にはこれから大量の資金が供給される流れは止められません。

【ダウ平均:日足】
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米経済に深刻な危機が訪れているのにも関わらず、株価は直近の安値から35.2%高と大暴騰しており、コロナショック前の高値からは16.7%安の水準まで戻しています。これはFRBによる量的緩和が追い風となっていためです。

多くの投資家はここから二番底が訪れると考えていますが、このまま大量に資金が供給され続ければ、予想に反して二番底が訪れないという可能性も十分にあります。

また、大量の資金供給はドルの価値を下げることになるわけですが、これはドルや株から見たゴールドの価値を引き上げることを同時に意味します。

【ダウ・ゴールド・レシオ:1989-2020】
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ダウ・ゴールド・レシオの長期チャートを眺めると、デッドクロスを形成していることがわかります。これは2002年以来およそ18年ぶりのことで、1971年に金本位性が崩壊して以降では三度目になります。

そもそも「ダウ・ゴールド・レシオ」というのは、ダウを金価格で除した指数のことで、指数が高いほどダウが金に対して買われ過ぎていることを意味する一方、反対に指数が低いほど金がダウに対して買われ過ぎていることを意味します。

ちなみに、過去にデッドクロスが起きた2002年と1978年を振り返ると、「ダウ・ゴールド・レシオ」はそれぞれ-86.9%、-88.9%と、90%近い大暴落となりました。

そのため、2018年の22.36を起点として80~90%暴落すると仮定した場合、ダウ・ゴールド・レシオは2.2~4.5まで暴落することになります。

つまり、ダウを2万4000ドルとした場合、金価格は5333~1万0909ドルと大暴騰することを意味し、ダウを2万ドルとした場合でも、金価格は4444~9090ドルまで大暴騰することを意味します。

GDPが1930年代の世界恐慌に匹敵する暴落が見込まれていること、FRBが無制限の量的緩和政策に踏み切るなど、前人未到の領域に足を踏み入れていることなどを考えると、ゴールドの価格が大暴騰するのは必然です。

グッドラック。

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