バフェット太郎です。

著名投資家ウォーレン・バフェット氏が航空株4銘柄の全株売却に続いて、米大手地銀USバンコープ株を一部手放したことが明らかになりました。売却総額は1630万ドル(約174億円)でした。

【バークシャー・ハザウェイのポートフォリオ】
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バークシャー・ハザウェイのセクター別ポートフォリオを眺めると、金融が44%を占めるなど、バフェットが銀行株に好んで投資していることがわかります。ちなみに、ハイテク株がポートフォリオの30%を占めていますが、このうち26%ポイント分をアップル(AAPL)が占めており、バフェットはアップルを生活必需品と見なしているそうです。

つまり、アップルを生活必需品と置き換えた場合、バークシャーのポートフォリオの84%を「金融」と「生活必需品」の二大セクターが占めていることを意味します。

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USバンコープはミネソタ州ミネアポリスに本社を構える米最大の地方銀行で、全米5位の金融持ち株会社です。また、「USバンク」のブランド名で中西部・西部に2800超の店舗を展開しています。

ポートフォリオにおけるUSバンコープの割合は2.2%で上位9番目の保有比率です。時価は50億3190万ドルで、バークシャーはUSバンコープの発行済み株式数約10%を握っている筆頭株主です。

今回の売却額は1630万ドルで、保有額のわずか0.3%にしか過ぎないことを考えれば、非常に少ないことがわかります。バフェットは売却の理由について明らかにしていませんが、これは、米国では発行済み株式数10%を保有した場合、SEC(米証券取引委員会)に対して売買の報告義務が発生するため、それを回避するために一部売却に動いた公算が大きいです。

航空株4銘柄がそうでしたが、発行済み株式数10%を上回っていたサウスウエスト航空株とデルタ航空株を一部売却して、報告義務を回避してから、全株売却に動きました。そのため、バフェットがUSバンコープを売却したのは、ここからさらに売却するためとも考えられます。

ただし、米銀株は前述した通りバフェットの「お気に入り」セクターとして知られていて、バンク・オブ・アメリカ(BAC)やウェルズ・ファーゴ(WFC)、バンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BK)の筆頭株主であることに加えて、JPモルガン・チェース(JPM)やゴールドマン・サックス(GS)にも積極的に投資していること、さらに米経済の長期的な見通しに強気であることから、航空株のように全株売却といった極端な売買をする公算は小さいと思います。

バフェットは先日の年次株主総会で「(コロナによって)世界が変わる」と発言したことから、バフェットの投資判断もこれまで以上に注目されます。

グッドラック。

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