バフェット太郎です。

全米で白人警官の暴行による黒人死亡事件への抗議活動が広がっています。

発端は、ミネソタ州ミネアポリスで黒人のジョージ・フロイドさんが、食料品店でタバコを買うのに偽造通貨を使用したとして店員が警察に通報。駆けつけた白人警官のデレク・ショーヴィンがフロイドさんの首を膝で押さえつけたことで死に至らしめた事件です。

フロイドさんは押さえつけられている間、ずっと「息ができない」と助けを求めていて、その姿を現場に居合わせた市民が撮影し、SNSに投稿したことで全米に衝撃が走りました。

白人警官のショーヴィンは殺人容疑で逮捕されましたが、デモの規模は日に日に大きくなり、主要30都市以上で大規模デモが起こっています。また、各地で警察とデモ隊が小競り合いに発展しており、デモ参加者が火をつけた建物やパトカーが大炎上したり、警官に突き飛ばされたデモ参加者が救急車に運ばれる事態になるなど、デモは収まる気配がありません。

また、デモ参加者の一部が暴徒化しており、大手スーパーやブランド品店、自動車ディーラーなどで略奪行為を繰り広げる事例も相次いでおり、25都市以上で夜間の外出禁止令が発令されました。

ただし、こうした市民の怒りは何も白人警官が黒人を死亡させたからだけではないと思います。

たとえば、過去10週間の失業保険申請件数の合計は4074万6000件と、労働人口1億6300万人のうち25%(4人に1人)が失業状態にあります。また、年収4万ドル以下の低所得者層の失業率は40%に達しているともいわれています。

これは、感染防止対策としてのロックダウン(都市封鎖)が小売業や飲食業など、とりわけ低所得者層が働いている業種に大打撃を与えたためです。

また、政府からの給付金がいつまでも貰える保障などないこと、そして勤め先がコロナ倒産で再就職も難しいことなども、デモ参加者の一部が暴徒化する要因となっています。

今回の「コロナショック」では、もともと所得が高く、リモートワーク対応可で、失業のリスクがなく、さらに資産運用をしている人ほど資産を増やし、もともと所得が低く、リモートワーク対応不可で、失業のリスクが高く、さらに資産運用すらしていない人ほどより貧しくなるなど、これまで以上に格差が拡大する原因となりました。

そして、これは一時的なものではありません。もともと所得が高く、リモートワーク対応可の人たちは時間効率が高くなりますから、より一層仕事でのパフォーマンスが高まる一方で、リモートワーク対応不可の人たちは、わざわざ会社に出社しなければなりませんから、時間効率が悪く、仕事のパフォーマンスもなかなか上がりません。

さらに所得の差が資産運用に振り向けられる金額の差にもつながりますから、お金持ちはますますお金持ちになり、格差が一層拡大していきます。

グッドラック。

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