バフェット太郎です。

OPECプラスが6月末まで予定していた協調減産を7月末まで継続すると合意しました。ただし、長期の協力継続は難しそうで、原油先物価格は再び下落する公算が大きいです。

【原油先物価格:日足】
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原油先物価格はコロナショック後に原油需要が激減したことで、一時1バレル6.50ドルまで大暴落する場面がありましたが、現在は39.55ドルと6倍も値上がりしています。これは、産油国による協調減産と経済再開への期待感が高まっているためです。

しかし、協調減産の長期継続は厳しいとの見方が態勢をしめています。

というのも、もともと原油価格が大暴落した要因は、サウジアラビアが「価格戦争」を仕掛けたからであるわけですが、それはロシアが協調減産に協力しなかったための制裁です。つまり、原油価格が暴落したと直接の原因はサウジにあるわけですが、そのきっかけはロシアにあるわけです。

そして当のロシアは依然として協調減産に消極的で、協調減産から早期に離脱するのでは?と考えられています。これは、OPECプラスで決定された協調減産をイラクやナイジェリア、カザフスタンなど一部の産油国が協力しなかったり、原油価格が回復しても米シェールオイル企業が増産に転じて価格を抑制するだけなので、ロシアにとって協調減産はあまり意味がないからです。

ロシアにとって最も望ましいのは、原油価格が40ドル前後で推移することです。この水準ならほとんどの米シェール企業が生産コスト(50ドル前後)を下回るため、いずれ淘汰されるからです。実際、原油価格が40ドルに迫ろうとしている今、一部の米シェール企業は生産再開に動いています。

こうしたことから、米シェール企業が未だ完全に淘汰されていないことを考えれば、原油価格は30~50ドル前後でしばらく低迷することが予想されます。しかし、原油価格が永遠に低迷し続けることはありません。

【原油先物価格:1990-2020】
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原油先物価格の長期チャートを眺めるとサイクルがあることがわかります。

これは世界の原油需要が拡大する中で、供給量は価格によって拡大したり縮小したりするからです。たとえば、2000年代は新興国経済をはじめ世界で原油需要が拡大しましたが、2010年代以降、世界経済が停滞する中で米シェール企業が相次いで増産したことで価格が暴落しました。

そのため、原油価格の低迷はしばらく続き、米シェール企業が軒並み淘汰されれば、供給量の抑制が期待でき、また、新興国経済が息を吹き返すことで原油需要が再び拡大することが期待できるので、原油価格は長期的に見れば再び強気相場入りする公算が大きいわけです。

また、そうした局面ではエネルギー株への投資は大きな値上がり益だけでなく高配当も期待できます。

ちなみに、こうしたキャピタルゲイン(値上がり益)とインカムゲイン(配当収入)の両取りをする投資アイディアは、2012年のベストセラー『Get Rich With Dividends(配当金でお金持ちになる)』の著書マーク・リクテンフェルド氏による配当投資専門のニュースレター「Oxfordインカム・レター」が参考になると思います。同氏はウォールストリート・ジャーナルやバロンズなどにも度々寄稿しています。

彼の推奨する銘柄には、優良株でありながら割安で不人気な高配当株が度々紹介されています。つまり、株価の反発によるキャピタルゲイン(値上がり益)と高配当が同時に見込めるなど、大きなリターンが期待できるのです。

【オックスフォード・トレーディング・ポートフォリオとS&P500種指数のリターン推移】 6
事実、1996年から2015年末までの20年間、「Oxfordインカム・レター」で提唱する”独自の投資法”を実践した「オックスフォード・トレーディング・ポートフォリオ」はS&P500種指数を大きくアウトパフォームしています。

ただし、減配の可能性の高い高配当株も含まれているので、必ずしもリクテンフェルド氏が推奨する銘柄が儲かるというわけではありません。(バフェット氏ですら百戦百勝ではないのですから。)

いずれにせよ、キャピタルゲインとインカムゲインの両取りができるという投資アイディアは一考の価値があると思うので是非参考にしてみてください。リクテンフェルド氏から無料で提供されている「永久に持っておきたい6つの高配当株レポート」はこちらからどうぞ。

グッドラック。

(参考:「Oxfordインカム・レター」)

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