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バフェット太郎です。

先日、NBER(全米経済研究所)が米景気後退入りを宣言して、2009年6月から始まった景気拡大局面は128カ月と過去最長を記録して幕を閉じたわけですが、多くの投資家の関心は「二番底はいつ訪れるのか?」そして「株価はいつ底打ちするのか?」ということにあると思います。

結論から言えば、投資家が期待するような二番底はもう訪れない可能性が高いです。

【リセッション期間(カ月):1945-2020】
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昨日のエントリーでも書いたけれど、戦後75年を振り返ると、リセッション局面は(今回を除いて)11回あり、リセッション期間は最短6カ月、最長18カ月、平均11カ月でした。

また、5月の雇用統計では非農業部門雇用者数が250万9000人増と、労働市場がすでに回復の兆候が見られています。そのため、今回のリセッション期間は平均より短くなるほか、過去最短を記録する可能性も指摘されています。

つまり、2020年2月を起点に過去最短の6カ月を当てはめれば、2020年8月にも景気拡大局面入りする公算が大きいというわけです。

そして、過去を振り返ると株価の底打ちは景気拡大局面以降に訪れるわけではなくて、必ず景気拡大局面の数カ月前に訪れます。

【株価が底打ちしてから景気拡大局面入りするまでのタイムラグ】
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たとえば、前回の景気拡大局面は2009年6月から始まったわけですが、株価が底打ちしたのは3カ月前の2009年3月でした。また、ドットコムバブル崩壊後の景気拡大局面は2001年11月から始まったわけですが、株価が底打ちしたのは2カ月前の2001年9月(米同時多発テロ)でした。

このように、過去50年を振り返ると、株価が底打ちしてから景気拡大局面入りするまでのタイムラグは最短2カ月、最長6カ月、平均3カ月でした。

つまり、2020年8月に景気拡大局面入りすると想定した場合、少なくとも2カ月前には底打ちしているわけですから、今月のうちに大暴落しなければ二番底はもう訪れないことが予想されるわけです。

ちなみに、なぜ景気後退局面入りしている中で株価が底打ちして上昇に転じるのかと言うと、株価は景気の先行指標に他ならないからです。

ですから、労働市場に回復の兆候が見られ始める中で、NBERによる「リセッション入りの宣言」は、米国の歴史を知っている投資家からすれば、株高の合図に他なりません。

また、安全資産とされる金の行方についてですが、依然として追い風を受けていると考えています。これは、ゼロ金利政策がしばらく続くことに加えて、量的緩和策によりドルの価値が希薄化しているため、金は相対的に買われやすくなるからです。

そして、2001年と2009年から始まった景気拡大局面がそうであったように、株高とともに金も大きく上昇していました。そのため、金は安全資産だからと言って、必ずしも株と逆相関の関係に動くわけではないので心配する必要はありません。

グッドラック。

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