バフェット太郎です。

米名門アパレルブランドのブルックス・ブラザーズ(非上場)が経営破綻しました。ただし、このまま会社を清算するわけではなくて、つなぎ融資を確保して経営再建を目指すそうです。

ブルックス・ブラザーズは歴代の大統領が愛用していたことで知られていて、リンカーン大統領、フーバー大統領、ルーズベルト大統領、ニクソン大統領、ケネディ大統領、最近ではオバマ大統領のお気に入りだったほか、トランプ大統領も着用していました。

1818年創業のブルックス・ブラザーズは202年の歴史を持つ老舗で、1896年に襟元に小さなボタンがあるボタンダウン・シャツを始めて発売したり、アメトラ(アメリカントラッド)のスタイルを確立させました。

しかし、一時代を築いたブルックス・ブラザーズもここ数年は年間売上高が10億ドル程度に低迷していました。これは、90年代以降、スーツよりカジュアル服が選好される「ドレスダウン」の流れが強まったほか、低価格の女性や子供向けを展開したことで「品質の低下」が「ブランド価値の低下」に繋がり、ファンが離反してしまったのです。

さらに最近はファストファッションやネット通販の台頭により、「高品質(高機能)低価格×ネット販売」の流れが強まるなど「高価格×リアル店舗」のブルックス・ブラザーズにとって逆風が続いていました。

こうした中でコロナショックが同社にとどめを刺したというわけです。

新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)により、多くの小売業が店舗の閉鎖を余儀なくされており、5月以降はJクルーやニーマン・マーカス、JCペニーが相次いで破綻し、ブルックス・ブラザーズはこれに続いた形です。

コロナ後の世界では、アパレル業は引き続き「高品質(高機能)低価格×ネット販売」の流れが加速することを考えれば、従来のアパレル業は厳しい局面が続く公算が大きいです。

【ラルフ・ローレン】
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「Polo」ブランドを展開するラルフ・ローレンの株価は69ドルと、コロナショック直前の高値127ドルから45.7%安と依然として低迷しています。

【PVH】
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「カルバンクライン」や「トミーヒルフィガー」を展開するアパレル大手のPVHに至ってはコロナショック直前の高値107ドルから、現在45ドルと半値以下で低迷しています。

短期的には需要の回復が見込めないことを考えると、アパレル関連株の低迷はしばらく続く公算が大きいです。

グッドラック。  

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