バフェット太郎です。

IT関連サービス大手のIBMが第2四半期決算を発表しました。内容は良かったです。

EPSは予想2.07ドルに対して、結果2.18ドルと予想を上回りました。

売上高は予想177億2000万ドルに対して、結果181億2000万ドルと予想を上回りました。

2020年通期のEPS見通しは「未定」となっています。

【売上高成長率(前年同期比)】
5
売上高は前年比5.4%の減収でした。これは、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)を受けて、多くの組織が既存のビジネスプロセスを混乱させかねないプロジェクトを避けており、それがIBMの製品・サービスの購入を遅らせているためです。

ただし、IBMの顧客はアプリケーションの更新や仕事のさらなるクラウド化、ITタスクの自動化を望んでいることから、同社のクラウド売上高は前年比+30%と好調でした。

【部門別売上高構成比】
1
IBMは主に三つの事業で成り立っていて「クラウド&コグニティブ・ソフトウェア(C&CS)」が32%、「グローバル・ビジネス・サービス(GBS)」が22%、「グローバル・テクノロジー・サービス(GTS)」が35%で、この三大部門が売上高全体の9割を占めています。

【部門別粗利益構成比】
4
部門別粗利益構成比は「クラウド&コグニティブ・ソフトウェア(C&CS)」が50%、「グローバル・ビジネス・サービス(GBS)」が13%、「グローバル・テクノロジー・サービス(GTS)」が24%となっていることから、「クラウド&コグニティブ・ソフトウェア(C&CS)」が主力部門であることがわかります。

ちなみに、二年前の2018年第2四半期の「クラウド&コグニティブ・ソフトウェア(C&CS)」が占める割合は38%でしたから、IBMがクラウド事業に移行していることがわかります。

【部門別売上高成長率】
2
部門別売上高成長率は主力の「クラウド&コグニティブ・ソフトウェア(C&CS)」が+3.3%、「グローバル・ビジネス・サービス(GBS)」が-7.3%、「グローバル・テクノロジー・サービス(GTS)」が-7.6%でした。

【部門別粗利益率と前年比】
3
主力の「クラウド&コグニティブ・ソフトウェア(C&CS)」の粗利益率は77.1%と、前年比で0.6%ポイント低下しました。全体の粗利益率は48.0%と、前年比+1.0%ポイント上昇しました。

IBMのクリシュナCEOはハイブリッド・クラウドとAIに集中するため、さらなる買収を行う準備を進めている一方、時代にそぐわない事業については売却する準備も進めています。また、同社は過去2か月間に数千人の従業員をレイオフ(一時解雇)しました。

【IBM:日足】
6
四半期決算は予想を上回ったことを好感して、株価は時間外取引で+4.45%の131.99ドルまで上昇しています。予想EPSは11.12ドルですから、予想PERは11.87倍とバリュエーションは割安です。

また、予想配当利回りは4.9%と依然として高配当株です。

グッドラック。

SPONSORED LINK