バフェット太郎です。

金先物価格が一時1866ドルと急騰し、2011年9月以来、およそ9年ぶりの高値を付けました。金が急騰している理由は、市場に大量のマネーが流入しようとしているからです。

【日米欧でマネーが膨張】
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(出所:日本経済新聞

このグラフを眺めると、日米欧のマネーストック(民間経済い生き渡る資金量)が5月末時点で4620兆円と、前年比で550兆円も増えていることがわかります。コロナ禍前は200兆円くらいしか増えていませんでしたから、倍増していることになります。

そして、このトレンドはこれからも続くことが予想されます。

たとえば、EU(欧州連合)はコロナ禍からの経済再生を目指すために、7500億ユーロ(約92兆円)もの巨額の復興基金を創設することで合意しました。これは、EUが借金して加盟国に配分する仕組みで、とりわけ被害の大きいイタリアやスペインなど南欧を中心に支援するものです。

また、この復興基金に加えて2021年~2027年までの通常予算を加えれば総額1兆円8000億ユーロもの莫大な資金をEUが配分することになります。

加えて、米国では7月末に週600ドルの失業保険特別給付の上積み分が終了するため、与党共和党は1兆ドル規模の追加の景気支援策を近く発表することが予想されています。ちなみに、野党民主党は3兆5000億ドルの追加の景気支援策を求めています。

いずれにせよ、コロナ対策として世界の政府や中央銀行がやっていることは、莫大な資金を市場に流すことであり、その結果、何が起こるのかと言えば資産価格の上昇です。

とりわけ、債券や株式よりも市場規模の小さい金は大暴騰することが予想されます。

【金先物価格:2008-2020】
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金先物価格の長期チャートを眺めると、「カップウィズハンドル」を形成していることがわかります。「カップウィズハンドル」とは、カップ型のチャートを形成した後、”取っ手”に当たる調整局面を経て、その後大暴騰するチャートパターンのことです。

従って、近い将来一時的な調整局面が予想されますが、その後に訪れるのは本格的な「金の時代」です。

もちろん、マネーストックが爆増しているということは、株にとっても追い風になるので強気相場は維持する公算が大きいです。

そのため、株や金などの資産を持つものはますますお金持ちになり、その一方で資産を何も持たない庶民たちとますます格差が拡大することが予想されます。

グッドラック。

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