バフェット太郎です。

著名投資家ウォーレン・バフェット氏率いる投資会社バークシャー・ハザウェイが米データ・サービスのスノーフレークに総額5億7000万ドル出資することが明らかになりました。

スノーフレークはクラウド技術を活用して、ビッグデータの保管や分析サービスを提供する会社です。

たとえば、クラウド・サービスというと、アマゾンのAWS(アマゾン・ウェブ・サービス)やマイクロソフトのアジュールなどが思い浮かぶわけですが、これらのクラウドにあるデータはサイロ化していて、再利用ができないという問題があったのです。

サイロ化というのは、企業のある部門が他の部門と情報共有できなかったり、あるいは企業間同士が連携ができずに独自に業務を遂行するなど孤立した状態のことを指します。

スノーフレークは早くからこの問題に注目していて、顧客がスノーフレークのデータに移すことで、部門間、あるいは企業間で膨大なデータをリアルタイムでシェアできるようにしたのです。

ちなみに、スノーフレークのビジネスモデルはサブスクリプション・モデル(定期購読)ではなく、従量課金・モデルで、データの使用量に応じて請求されます。

【スノーフレーク】
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直近の業績を振り返ると、2021年第2四半期の売上高が1億3300万ドルと、前年同期の6000万ドルから121%増えていることがわかります。

また、2020年の売上高が2億6470万ドルと、2019年の9700万ドルから2.7倍も増えています。しかし、損失額も増えていて、2019年の1億7800万ドルの赤字から3億4850万ドルの赤字と大幅に赤字額が膨らむなど、事業の拡大に膨大な資金が必要であることから、赤字はしばらく続くことが予想されます。

ちなみに、スノーフレークはこれまでベンチャーキャピタル世界最大手のセコイアと、投資会社アイコニックから合計14億ドルもの資金を調達しています。

つまり、14億ドル調達していても、売上高が3億ドルに満たないどころか、3億4850万ドルもの赤字を生み出しているわけですから、スノーフレークはかなりリスクの高い投資対象だと言えます。

バークシャーは顧客情報管理の米セールスフォース・ドットコム傘下のセールスフォース・ベンチャーズとともに、スノーフレーク株をそれぞれIPO価格で2億5000万ドル相当購入し、さらに流通市場で400万株、3億2000万ドル相当を購入することで合意したそうです。

公募価格は最大1株85ドルが見込まれていて、予想通りならスノーフレークの時価総額は237億ドルと、大型ユニコーンの上場となるわけですが、果たしてそれだけの価値あるビジネスに成長するかどうかは、これからの業績次第と言えそうです。

グッドラック。

 
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