バフェット太郎です。

2015年12月末から2020年10月末までのバフェット太郎10種とS&P500ETF(IVV)のトータルリターンは以下の通りでした。

【バフェット太郎10種とS&P500ETF(IVV)のトータルリターン】
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バフェット太郎10種:+52.4%
S&P500ETF(IVV):+75.9%

S&P500ETFのトータルリターンが+75.9%だったのに対して、バフェット太郎10種のそれは+52.4%と、市場平均を23.5%ポイント下回りました。

【10月の騰落率】
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10月の騰落率を振り返ると、S&P500種指数が2.8%安だったのに対して、バフェット太郎10種は4.5%安でした。これはIBMが8.2%安、ジョンソン・エンド・ジョンソン7.9%安と急落したことが足枷になったためです。

ただし、今後はS&P500種指数が予想外に低迷する可能性があります。

【GAFAMとS&P500とS&P495(GAFAM除く)の推移】
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このチャートはGAFAM5銘柄とS&P500、そしてGAFAM5銘柄を除いたS&P495を比べたものになるのですが、2020年以降GAFAMが大きく上昇していることがわかると思います。

そもそもS&P500種指数は時価総額加重平均型指数といって、時価総額の高い銘柄ほど指数全体を占める比率が大きくなるので、これまでのS&P500種指数の上昇はGAFAMによる上昇分が寄与したと言えます。

言い方を変えればGAFAMが上昇していなければS&P500種指数は上昇していなかったということです。

そして、今後GAFAMが低迷すれば、S&P500種指数は予想外に低迷する可能性があります。実際、S&P500種指数が過去最高値を更新する中で、GAFAM5銘柄のうちアルファベット(GOOGL)を除く4銘柄は高値が切り下がり始めています。

【アルファベット:GOOGL】
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アルファベットは10月に発表した四半期決算が好感されて株価が大きく上昇しています。

【アマゾン・ドットコム:AMZN】
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アマゾンの株価は上値が次第に切り下がっているほか、50日移動平均線に抑えられるようにして下げています。これは投資家がアマゾンの先行き見通しに対して自信を無くしていることを示唆しています。

【フェイスブック:FB】
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フェイスブックの株価は8月の高値から上値が切り下がっていて、これまでの勢いを失いつつあります。

【アップル:AAPL】
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アップルも9月の高値をピークに上値が切り下がっています。フェイスブック同様に50日移動平均線の上で推移しているものの、投資家は明らかに先行き見通しに対して自信を失っています。

【マイクロソフト:MSFT】
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マイクソソフトの株価も9月の高値をピーク上値が切り下がっています。また、瞬間的な急騰局面を除けば7月以降ほぼ横ばいが続いており、これまでのような勢いが見られません。

このようにアルファベットを除いたGAFAMの4銘柄は、これまでのような市場の牽引役とはならない可能性が高まっていますから、これらの4銘柄が原因で指数全体が伸び悩むことも想定されます。

【FANG+/S&P500:日足】
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このチャートはFANG+指数をS&P500種指数で割って求めた指数の推移になるのですが、ついに50日移動平均線を割り込んだことが確認できます。

そもそもFANG+とは、フェイスブック、アルファベット、アマゾン・ドットコム、アップル、ネットフリックス、エヌビディア、ツイッター、テスラ、アリババ、バイドゥの10銘柄で構成された指数です。

指数が上昇しているということは、FANG+がS&P500種指数に対して大きく買われていたことを意味します。とりわけ、この勢いは昨年12月以降から加速したことでバブルの様相を呈していました。

しかし、ワクチン開発への期待感から株式市場全体に揺り戻しが見られます。つまり、コロナ禍の中で売られ過ぎていた銘柄が買われているのです。

新型コロナワクチンを巡っては、11月第3週にファイザー・バイオンテック連合が緊急使用許可をFDA(米食品医薬品局)に申請する予定で、仮に承認されればFANG+は一段と暴落することが予想されます。

反対に、承認されなければFANG+が再び急騰することが予想されるので、これからの相場の行方はすべて「ワクチン次第」と言えます。

グッドラック。

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