バフェット太郎です。

電気自動車世界最大手のテスラ(TSLA)が新株の発行によって最大50億ドルを調達する計画を明らかにしました。

テスラは9月にも同規模の増資を実施しているので一株当たりの価値の希薄化は免れません。しかし、多くの投資家は増資をさらなる成長の布石と考えているようで、時間外取引は0.7%高と上昇しています。

実際、テスラは生産能力の増強に多額の投資をしていて、テキサス州オースティンで新工場建設に着手する計画があるほか、独ベルリンでも生産工場を建設中です。

【テスラ(TSLA):日足】
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テスラの株価は2019年の安値35.40ドルから18倍超値上がりしています。これは、5四半期連続の黒字を達成したことに加えて、S&P500種指数への採用などが好感されているためです。

PERは約1300倍と超割高になっていて、今回の増資は熱狂する投資家たちに対して売りをぶつけるような手法なので、本来であれば株価は急落するリスクの方が高いです。

しかし、急落しないのはそれだけ多くの投資家がテスラの成長に期待していることの裏付けですし、それをわかった上でイーロン・マスクは増資に踏み切ったのだと思います。

つまり、今回の増資はイーロン・マスクにとって合理的ですが、投資家にとっては不利な増資ですから、何か悪いニュースが少しでも出れば急落してもおかしくありませんし、S&P500種指数採用後は「材料出尽くし」で売られる可能性があることを覚悟する必要があります。

ちなみに、テスラがS&P500種指数構成銘柄に採用されるのは12月21日からです。

グッドラック。
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