バフェット太郎です。

著名投資家ウォーレン・バフェット氏率いる投資会社バークシャー・ハザウェイ(BRK.B)が米通信の大手のベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)の株式を86億ドル(約9030億円)相当、米石油メジャー大手のシェブロン(CVX)の株式を41億ドル(4300億円)相当を新規で取得しました。

これによって、バークシャー・ハザウェイの上場株ポートフォリオの上位6番目をベライゾンが、上位9番目をシェブロン株が占めることになります。

【バークシャー・ハザウェイのポートフォリオ】
2
ちなみに、現在のバークシャー・ハザウェイのポートフォリオを眺めると、アップル(AAPL)が44%、バンク・オブ・アメリカ(BAC)11%、コカ・コーラ(KO)8%、アメリカン・エキスプレス(AXP)7%、クラフト・ハインツ(KHC)4%を占めており、上位5銘柄でポートフォリオ全体の4分の3を占めています。

ベライゾンとシェブロンへの投資を決定したのがバフェット氏なのか、あるいは運用担当者のトッド・コームズ氏とテッド・ウェシュラー氏なのかは明かされていません。

今年8月に91歳になるバフェット氏は、投資業務の一部を後継者候補のコームズ氏とウェシュラー氏に任せていますが、巨額投資においては未だバフェット氏が決定しており、今回の投資判断は投資額が大きいこと、そして伝統的な米バリュー株であることからバフェット氏の投資判断である公算が大きいです。

ベライゾンの株価は、コロナ禍の中で新規契約者数が減少していることで低迷が続いています。

一方でシェブロンの株価は、バイデン政権がシェール開発への規制を強化する方針であることから、大統領選挙以降、大きく上昇しています。シェール開発への規制が強化されれば原油供給量が減少するため、原油価格にとってプラス材料になるからです。

また、ベライゾンやシェブロンの他にも、アッヴィ(ABBV)やメルク(MRK)、ブリストル・マイヤーズ・スクイブ(BMY)といったヘルスケア株を買い増しています。

その一方で、カナダの産金最大手バリック・ゴールド(GOLD)の株式を完全に処分しました。

金鉱株については、これまで強気だった著名投資家スタンレー・ドラッケンミラー氏もバリック・ゴールドの持ち株を四分の一削減したほか、ヴァンエック・金鉱株ETF(GDX)に至っては完全に処分しています。

さらに、レイ・ダリオ氏率いるブリッジウォーター・アソシエイツも金ETF(GLD)の持ち高を45%削減するなど、著名投資家が相次いで金投資から撤退しようとしています。

【ヴァンエック・金鉱株・ETF(GDX):週足】
4
金鉱株ETFを眺めると、上値が切り下がっているほか、50週移動平均線を割り込んでいることから、センチメントは悪いです。

ただし、世界のマネーサプライ(通貨供給量)が増加していることを考えれば、あらゆる資産価格が上昇することが予想されますから、長期的に見れば金と金鉱株は割安だと思います。

グッドラック。

SPONSORED LINK