バフェット太郎です。

アルケゴスに絡む問題で、30億~40億ドルの巨額損失が見込まれているクレディスイス(CS)に絶好の買い場が訪れた可能性があります。

【クレディスイス:日足】
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そもそも、クレディスイスはスイスのチューリッヒで創業されたプライベートバンクで、プライベートバンクというのは、富裕層向けの資産管理サービスのことです。ちなみに、かつてプライベートバンクは脱税のほう助をしていましたが、現在はそのようなことはしていません。

クレディスイスの事業は、「プライベートバンク業務」と「投資銀行業務」の二つで、税引き前利益のおよそ6割をプライベートバンク業務が、4割を投資銀行業務が占めています。

そして、同社はこのプライベートバンク業務の新戦略として中国の富裕層を狙っています。

たとえば、中国の富裕層の大半は事業で財を成したり、株式を公開するなどして、たった一代でお金持ちになった人たちばかりです。そして、中国で資産運用と言えば不動産投資ばかりで、株式や債券などに投資をする人たちは少ないのです。

そこで、クレディスイスは急増する中国の富裕層向けに、投資助言や投資銀行サービスの拡充に重点を置いており、将来有望だと言えるんです。

【クレディスイスのBPS推移】
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また、BPSが21.76ドルあるのに対して、株価がわずか10.60ドルしかありませんから、PBR0.49倍と非常に割安です。(※つまり、クレディスイスに投資をするということは、純資産100億円の企業を49億円で買収するようなものです。)

【クレディスイス】
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ただし、株価は2007年以降上値が切り下がっていることから、依然として弱気トレンドから抜け出すことができていません。これは、リスク管理能力に対する懸念があるためです。

たとえば、同社の大株主である米資産運用会社ハリス・アソシエイツはアルケゴスを巡る問題を受けて、「企業文化と監視体制の抜本的な見直しが必要だ」とし、「将来価値を生み出す能力が経営陣にないと判断する場合、我々は株式を売却する」と警告しました。

これは今回の問題に先駆けて、英金融ベンチャー、グリーンシル・キャピタルと運用していたSCF(サプライチェーンファイナンス)の4つのファンドが閉鎖に追い込まれるなど失態が続いているからです。

そのため、割安にはそれなりの理由があるわけですが、中国という巨大なマーケットに進出することを考えると、投資妙味があると言えます。

グッドラック。

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