バフェット太郎です。

ドル円相場は3月末に一時1ドル110.97円をつける場面があり、そのおかげで日本の米国株投資家は株高とドル高の恩恵を享受して資産を増やすことができました。

しかし、現在のドル円相場を眺めると、ここから円高が加速する可能性が高まっているので注意する必要があります。

【ドル円相場:日足】
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たとえば、ドル円の日足チャートを眺めると、50日移動平均線に到達したことが確認できます。そのため今、多くの投資家は50日移動平均線をサポートライン(下値支持線)として反発するのか、あるいは下にブレイクアウトしてしまうのかを注目しているのです。

ところで、4月以降ドル安円高が加速している理由は、長期金利が下落に転じたことが挙げられます。

【米10年債利回り:日足】
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米10年債利回りの日足チャートを眺めると、4月以降、一転して下落(価格は上昇)していることがわかります。

米10年債が買われている理由は、世界の投資家が米10年債の利回りに投資妙味を感じているからです。たとえば、日本の10年債利回りは0.06%、ドイツの10年債利回り-0.28%、フランスの10年債利回り-0.03%、イギリスの10年債利回り0.72%と、いずれも1%未満の利回りしかありません。

そのため、利回りが1.5%を超える米10年債は世界の投資家にとって非常に魅力的に映るのです。

こうしたことから、米10年債利回りが一段と値下がりするようなら、ドル安円高も加速する可能性が高まります。

【ドル円:週足】
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ちなみに、ドル円相場の長期チャートを眺めると、2017年以降、下落のトレンドチャネルを形成していることが確認できます。3月末に111円水準のトレンドラインに抑えられたことを考えると、次のターゲットは100円水準のチャネルラインになります。

そして、相場の流れが転換点を迎えているのは、何も債券や為替だけでなく、株式にも訪れています。

【S&P500種指数:月足】
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S&P500種指数の長期チャートを眺めると、2009年以降、強気のトレンドチャネルを形成していることが確認できます。

しかし、レジスタンス(上値抵抗線)となるチャネルラインまで到達してしまったことから、今度は3300ポイント水準のミドルライン(点線)まで下落するリスクが高まっています。

株式市場がリスクオフに動けば、安全資産とされる債券や円が買われることが予想されるので、長期金利が一段と値下がり(価格は上昇)するほか、ドル円相場は下落することが予想されます。

マーケットの動向を占う上で注目されているのが、4月27・28日の日程で予定されているFOMC(連邦準備制度理事会)です。ここで、これまでのハト派の姿勢から一転してタカ派寄りの姿勢を示せば、マーケットが途端にリスクオフに動く可能性があります。

言い方を変えれば、多くの投資家が金融緩和を背景に株高も続くだろうと安心していますが、その背後からはリスクが少しずつ近づいていると言えるのです。これが杞憂に終わればいいのですが。

グッドラック。

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