バフェット太郎です。

バイデン政権による財政出動とFRB（米連邦準備制度理事会）による金融緩和によって米経済が急回復する中、イエレン財務長官が米誌インタビューで「米経済が過熱しないように確実を期すため、金利はほんの少し上昇せざるを得ないかもしれない」と述べたことで、投資家らがパニックに陥りました。

【ナスダック総合指数】

米主要三指数の中でも、とりわけ金利上昇に弱い「高PER株」を多く含むナスダック総合指数は前日比1.88％安と急落し、50日移動平均線を試す展開となっています。

さて、前FRB議長のイエレン財務長官の発言が利上げを予感させるものだったものの、あくまでFRBは政府から独立した存在であり、イエレン財務長官の提言によってFRBの態度や考えが変わるということはあり得ません。

また、イエレン財務長官自身、発言後に「利上げを予言したり提言したりするつもりはない」と釈明したほか、金利について「interest rates」と複数形で語っていることを考えると、短期金利だけではなく中長期金利も含むと考えられます。

FRBは短期金利はコントロールすることができますが、長期金利をコントロールすることはできませんから、「金利はほんの少し上昇せざるを得ないかもしれない」という発言は、中長期金利上昇の容認と捉えることができます。

インフレへの懸念が強まっていることを考えれば、長期金利が上昇することなど自然なことですから、イエレン財務長官の発言は違和感がありませんし、「2023年末までゼロ金利政策を維持する」としているFRBの見通しを壊すものでもありません。

そのため、今回のイエレン財務長官の発言が早期利上げに繋がるわけではありませんから、投資家は過度に心配する必要はありません。

グッドラック。

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