バフェット太郎です。
著名投資家ウォーレン・バフェットは、年次株主総会で「ハイテク株は非常に割安だ」と語りました。
なぜ、バフェットが高PER株の多いハイテク株を割安だと判断したのか?というと、それは今が超低金利環境にあるからです。
そもそも、企業の価値(時価総額)はどのようにして求めることができるのかというと、それはその企業が将来にわたって生み出す利益の総和を、現在価値に換算することで求めることができます。
たとえば、毎年1億円の利益を生み出す企業が、未来永劫、毎年1億円の利益を生み出す場合、利益の総和は無限大になり、時価総額も無限大になってしまいます。
しかし、10年後の1億円と今日の1億円とでは価値が違うように、将来の1億円については、現在価値に換算しないといけないんです。
この「現在価値に換算する」ということをわかりやすく説明すると、仮にあなたが今日1億円を受け取るのと、10年後に1億円を受け取るのとでは、どちらがお得かというと、それは今日1億円受け取った方がお得になります。
なぜなら、今日受け取った1億円を金利1%で運用した場合、10年後の1億円は1億1046万円になるわけですから、今日1億円受け取った方が、10年後に1億円受け取るよりも1046万円も得をするからです。
【現在価値(割引率1%)】
そこで次にこの計算を逆にして、金利1%で10年間運用することができると仮定した場合、今、いくらあれば10年後に1億円を達成することができるのか?というと、それは9052万円{=100÷(1+0.01)^10}になります。
つまり、9052万円を年平均1%の利回りで運用することができれば、10年後には1億円になりますから、10年後の1億円の価値は、今日の9052万円と同じ価値になるんです。
しかし、金利が上昇すれば、当然将来のお金の価値も変わります。
たとえば、今日の1億円を金利10%で運用した場合、10年後には2億5937万円にもなりますが、これを先ほどと同じように現在価値で割り引いて計算すると、10年後の1億円の価値は今日の3855万円と同じ価値になってしまうのです。
このように、金利1%の場合なら10年後の1億円は今日の9052万円と同じ価値になるのですが、金利が10%に上昇してしまうと、10年後の1億円は今日の3855万円と同じ価値にしかなりませんから、将来のお金の価値が大きく減少してしまうんです。
そしてバフェットが今、高PER株の多いハイテク株を割安と判断する理由は、超低金利環境にあることで、将来の利益の価値が大きくなっているからです。
言い方を変えれば、将来、長期金利が一段と上昇すれば、ハイテク株がたとえ現在の株価水準でも、割安ではなくなるということです。
【米10年債利回り】
ちなみに、現在の米10年債利回りは1.60%と、3月末の1.74%から低下していることを考えると、ハイテク株は持ち直すことが期待できます。
とはいえ、これは長期金利がこれからも上がらないことが前提であり、仮に将来のインフレが懸念されて長期金利が急騰するようなら、ハイテク株は割安ではなくなる可能性があります。
そのため、バフェットが「ハイテク株は割安だ」と発言したからといって、現在の株価水準が割安なのではなくて、「現在の金利水準を加味すると割安だ」ということに他ならないので、投資家は長期金利の行方に注意を払う必要があります。
グッドラック。
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著名投資家ウォーレン・バフェットは、年次株主総会で「ハイテク株は非常に割安だ」と語りました。
なぜ、バフェットが高PER株の多いハイテク株を割安だと判断したのか?というと、それは今が超低金利環境にあるからです。
そもそも、企業の価値(時価総額)はどのようにして求めることができるのかというと、それはその企業が将来にわたって生み出す利益の総和を、現在価値に換算することで求めることができます。
たとえば、毎年1億円の利益を生み出す企業が、未来永劫、毎年1億円の利益を生み出す場合、利益の総和は無限大になり、時価総額も無限大になってしまいます。
しかし、10年後の1億円と今日の1億円とでは価値が違うように、将来の1億円については、現在価値に換算しないといけないんです。
この「現在価値に換算する」ということをわかりやすく説明すると、仮にあなたが今日1億円を受け取るのと、10年後に1億円を受け取るのとでは、どちらがお得かというと、それは今日1億円受け取った方がお得になります。
なぜなら、今日受け取った1億円を金利1%で運用した場合、10年後の1億円は1億1046万円になるわけですから、今日1億円受け取った方が、10年後に1億円受け取るよりも1046万円も得をするからです。
【現在価値(割引率1%)】
そこで次にこの計算を逆にして、金利1%で10年間運用することができると仮定した場合、今、いくらあれば10年後に1億円を達成することができるのか?というと、それは9052万円{=100÷(1+0.01)^10}になります。
つまり、9052万円を年平均1%の利回りで運用することができれば、10年後には1億円になりますから、10年後の1億円の価値は、今日の9052万円と同じ価値になるんです。
しかし、金利が上昇すれば、当然将来のお金の価値も変わります。
たとえば、今日の1億円を金利10%で運用した場合、10年後には2億5937万円にもなりますが、これを先ほどと同じように現在価値で割り引いて計算すると、10年後の1億円の価値は今日の3855万円と同じ価値になってしまうのです。
このように、金利1%の場合なら10年後の1億円は今日の9052万円と同じ価値になるのですが、金利が10%に上昇してしまうと、10年後の1億円は今日の3855万円と同じ価値にしかなりませんから、将来のお金の価値が大きく減少してしまうんです。
そしてバフェットが今、高PER株の多いハイテク株を割安と判断する理由は、超低金利環境にあることで、将来の利益の価値が大きくなっているからです。
言い方を変えれば、将来、長期金利が一段と上昇すれば、ハイテク株がたとえ現在の株価水準でも、割安ではなくなるということです。
【米10年債利回り】
ちなみに、現在の米10年債利回りは1.60%と、3月末の1.74%から低下していることを考えると、ハイテク株は持ち直すことが期待できます。
とはいえ、これは長期金利がこれからも上がらないことが前提であり、仮に将来のインフレが懸念されて長期金利が急騰するようなら、ハイテク株は割安ではなくなる可能性があります。
そのため、バフェットが「ハイテク株は割安だ」と発言したからといって、現在の株価水準が割安なのではなくて、「現在の金利水準を加味すると割安だ」ということに他ならないので、投資家は長期金利の行方に注意を払う必要があります。
グッドラック。
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