バフェット太郎です。

バフェット太郎は今まで日本の中・小型株に投資していたのですが、運用資産が3000万円を超えた2015年から徐々に資金を米国株に移してきました。その際、投資の参考にさせてもらった本に広瀬隆雄氏の『MarketHack流 世界一わかりやすい米国式投資の技法 』があります。

ブログ『マーケットハック』の編集長広瀬氏は、米カリフォルニアの投資顧問会社コンテクスチュアル・インベストメンツの代表で、JPモルガンやSGウォーバーグなどの投資銀行で世界中の株の営業や引受業務に携わるなどの経歴を持っています。

本書は世界の投資銀行を渡り歩いた日本における米国株の第一人者が「本当に役立つな」と感じたノウハウを惜しみなく公開している良書です。ちなみに、そのノウハウとは広瀬氏のオリジナルではなく、ウォール街で昔からよく知られている考え方です。

バフェット太郎が参考にしたのは、p62「分散投資を心がけろ」です。広瀬氏は個人投資家は10~16銘柄くらいに抑えること、さらに景気や金利環境のすべての局面に対応できるセクターに偏りがないポートフォリオを推奨しています。
1
(出所:マーケットハック

また、銘柄選択では営業キャッシュフロー・マージンが15~35%ある会社を推奨しています。営業キャッシュフロー・マージンとは営業キャッシュフロー÷売上高で求めることができます。
SPONSORED LINK

なぜ、営業利益や純利益ではなく営業キャッシュフローなのかというと、キャッシュフロー計算書は誤魔化しがききにくいからです。そのため会計の世界では損益計算書は「会社の意見」、キャッシュフロー計算書は「真実」と言われたりします。

本書は銘柄選択やポートフォリオの作り方だけでなく、短期投資と長期投資、バリュー株とグロース株の違いを比較しつつ、それらにあった投資の技法を懇切丁寧に説明されています。

良い意味で基本的な内容に終始しており、独学で投資を覚えたバフェット太郎には最適な本でした。米国株投資をこれから始める人は、必ず読んでおきたい教科書的な本です。文章も読みやすいため、普段本を読まない人でもスラスラ読めると思います。多分、二時間もあれば読了します。ただし、一度読んだらおしまいにするのではなく、何度も何度も読み返して基本を反復するのがこの本の使い方です。

ウォール街で昔からよく知られている考え方を身につけることは、今後の長い投資家人生を考えたうえで非常に大切なことです。天才学者ニュートンの言葉を借りれば、巨人の肩に乗ることで、物事を他の人よりも遠くまで見ることができるのですから。

SPONSORED LINK


スポンサードリンク