バフェット太郎です。

先週、食品大手のモンデリーズ・インターナショナル(MDLZ)がチョコレートメーカー大手のハーシー(HSY)に買収提案を発表したことで、HSYの株価が急騰しました。しかしHSYはその後買収提案を全会一致で拒否しました。
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そもそもなぜMDLZがHSYを買収しようとしているのでしょうか。ウォール・ストリート・ジャーナルによれば、実はMDLZもまた他社から買収されようとしているからに他なりません。

カナダの製薬会社バリアント・ファーマシューティカルズ・インターナショナル(VRX)に集中投資して大損した著名投資家、ウィリアム・アックマン氏はMDLZにも大きく投資しており、米食品大手のクラフト・ハインツ(KHC)に身売りを提案しています。
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そもそもMDLZとKHCの前身クラフトフーズはちょっと前まで同じ会社でした。2012年10月に北米食品部門を分離して誕生したのがクラフトフーズで、MDLZは世界市場向けのスナック菓子メーカーになったという経緯があります。その後クラフトフーズはブラジルの投資会社3Gキャピタルの子会社でトマトケチャップ大手のハインツと合併しクラフト・ハインツ(KHC)が誕生しました。

これらの食品会社はただ分離・合併を繰り返しているわけではありません。分離される度に徹底したコスト削減策により利益率を大きく改善させているんです。それに目をつけたアックマン氏は、無駄なコストをそぎ落とした複数の優良食品会社をもう一度ひとつの大きな会社にすることで規模のメリットを享受しようとしているのです。

しかし、MDLZの方はそうしたアイディアに否定的で、買収防衛策としてHSYを買収することで身売りの話を蹴ってやろうとしているわけです。もしMDLZがHSYを買収した場合、その規模は940億ドルにもなるため、時価総額1070億ドルのKHCが買収することが難しくなるからです。

また、MDLZもHSYと合併することのメリットがないわけではありません。合併することでHSYの強力な米国基盤を生かすことができ、また、HSYもMDLZの世界的な基盤から恩恵を受けることがでます。別の言い方をすれば、MDLZにとってHSYとの買収が成功すれば合併による恩恵を享受でき、買収が失敗してもKHCからの買収提案で株価が上がるといった具合で、どちらに転んでも良さそうです。

グッドラック。

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