バフェット太郎です。

英国のEU(欧州連合)離脱の決定を受けてNYダウ株式市場は一時急落しましたが、あっという間に値を戻して先週末は1万8146ドルで取引を終えました。これは2015年5月につけた過去最高値1万8312ドルから-0.9%の水準です。

投資家の中には英国のEU離脱の是非を問う選挙の前にポジションを手仕舞った人もいれば、離脱の決定を受けてから手仕舞った人もいると思います。しかし、含み益を抱えていた人は税金分損をしたことになったし、含み損を抱えていた人はさらに取引手数料分だけ損したことになりました。

そこで残念な投資家が反省すべき五つのポイントを紹介します。

一、タイミング投資はするな。
二、分散投資を心がけよ。
三、暴落は必然だ。
四、長期投資を心がけよ。
五、心の平穏を保て。

一、【タイミング投資はするな】
タイミング投資は長期的に見ればパフォーマンスにほとんど影響を与えないと言われています。そもそもタイミング投資をしたくなるときはどんなときでしょうか。それはまさに今回のような先行き見通しが不透明で、投資家心理が不安に包まれているときです。しかし著名投資家ジョン・テンプルトンの言葉を借りれば、「強気相場は悲観の中に生まれ、懐疑の中で育ち、楽観の中で成熟し、幸福感の中で消えていく」ものなので、投資家心理が不安に包まれているときに相場から離れてしまえば、強気相場の最初の段階にいないことを意味します。これが長期的に見ればタイミング投資はパフォーマンスにほとんど影響を与えず、税金や手数料を払う分だけ損すると言われているのです。
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二、【分散投資を心がけよ】
特定のセクターが売り叩かれる局面でも分散投資をすることで、資産のボラティリティを抑えることができます。今回は英国のEU離脱の決定を受けて、金融株が売られましたから、もしポートフォリオが金融株ばかりなら、資産を大きく減らしていたと思います。

三、【暴落は必然だ】
リチャード・ブックステーバー著『市場リスク 暴落は必然か』において、著者が「金融市場は複雑怪奇で」「規制を加えても事態が悪化するだけだから」「リスクに慣れろ」と言ってるように、暴落は必然だから無駄な売買をせずに、レバレッジをかけず、シンプルで安全な投資を心がけよということです。実際、今回の件で日本株にレバレッジをかけていた投資家が突然の急落に資産をあっという間に溶かしてしまい退場させられています。

四、【長期投資を心がけよ】
過去を振り返れば、株式市場は毎年のように急落局面に直面し、数年に一度のペースで大暴落に直面しています。投資家がこれから50年間資産運用すると考えたときに、一体何回ベストなタイミングで取引できるのでしょうか。25回程度の成功しか期待できないのなら、そもそもタイミング投資なんてやめておいた方がいいです。

五、【心の平穏を保て】
残念な投資家ほど、相場に先行き不透明感が広がり投資家心理が悪化している局面では、するべきではないとわかっていながら、株価を気にして寝つけません。加えて、金融・経済のニュースをいつも以上にチェックし、今後の投資戦略を再考してしまい、結果、愚かな投資行動に出てしまうものです。そういう投資家ほど基本に立ち返って『株式投資の未来~永続する会社が本当の利益をもたらす』を50回くらい読み直せば心の平穏を取り戻せますよ。

グッドラック。


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