バフェット太郎です。

14日のNYダウ株式市場は前日比+134.29ドル(+0.73%)高の1万8506.41ドルと史上最高値を更新して取引を終えました。上昇した主な要因はJPモルガン・チェース(JPM)の好決算が金融株の買い材料になったためです。

JPMの第2四半期決算は市場予想を上回る良い内容でした。

EPSは予想1.43ドルに対して、結果1.55ドルと予想を上回りました。
売上高は予想241億6000万ドルに対して結果252億1000万ドルと予想を上回りました。

好決算の主な要因は、トレーディング収入が23%増の55億6000万ドルの増加したことに加えて、費用が5.9%減の136億4000万ドルにとどまったためです。しかし、ROE(株主資本利益率)は10%と前年同期の11%を下回りました。また、貸倒引当金は14億ドルと前年同期比1.5倍に膨らみました。

【企業概況】
JPMは世界60ヵ国以上に営業拠点を持つ世界有数の金融グループです。2000年にJPモルガンとチェースが合併し、その後も買収を重ね、米国内で最大の資産規模を誇ります。JPモルガンは主に大企業、政府、機関投資家、富裕層向けに、全米トップの投資銀行業務、資産管理業務、プライベートバンキングなどのサービスを展開しているのに対し、チェースの方は米国内の個人や中小企業向けに商業銀行として活動しています。

【経営成績】
1
金融危機以降、売上高は伸び悩んでいますが、利益の方が緩やかに拡大しています。
2
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DPS(一株当たりの配当)は金融危機で大きく減配したものの、前期1.72ドルと08年の1.52ドルを上回っています。EPS(一株当たりの純利益)は拡大基調にあり、BPS(一株当たりの純資産)も右肩上がりで拡大が続いています。
3
売上高や営業利益、純利益が記載されている損益計算書を眺めると、業績は安定しているように見えますが、実際はそんなことなくて、不安定の連続であることがわかります。しかしJPMの場合、設備投資をほとんど必要とせず、順調にBPSを拡大させていることから、過度に不安になる必要はありません。
4
JPMの週足チャートです。上値が切り下がっているのに対して下値が切り上がっおり、三角保ち合いを形成していることが確認できます。この場合どちらか一方に大きく放たれることが予想されますから、米国の良好な経済指標を受けて利上げが現実味になれば、上に大きく上昇すると思います。

PER10.87倍、配当利回り3.04%とバリュエーションは魅力的です。

ちなみにウォーレン・バフェットは金融危機後にJPMを個人的に保有していたことが明らかになっています。ただし現在も保有しているかは不明です。

グッドラック。
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