バフェット太郎です。

3日のNYダウ株式市場は前日比+41.23ドル(+0.23%)高の1万8355.00ドルと上昇して取引を終えました。上昇した主な要因は、原油価格の上昇を受けてエネルギー株が買われたためです。

EIA(米エネルギー情報局)が発表した週間統計でガソリンの在庫が予想以上に減少したことが好感されました。これまで、ガソリン需要の伸びが高まっていないことが原油市場やエネルギー株の不安材料になっていただけに予想外のサプライズとなりました。
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エネルギー・セレクト・セクターSPDRファンド(XLE)の日足チャートを眺めると、64~70ptのレンジ相場が続いています。これは相場の先行きが不透明で、市場参加者たちがどちらにも大きく動きづらいという心理状況を表しています。

また、7月全米雇用報告によれば、民間部門雇用者数は予想17万人増に対して、結果17万9000人増と予想を上回りました。雇用環境は順調に改善されており、金曜日に発表される雇用統計の内容もよければFRB(米連邦準備理事会)は年内にも利上げするだろうとの見方が広がりました。

シカゴ地区連銀のエバンズ総裁は、インフレが依然2%目標を下回っていることを個人的には懸念しているものの、年内一度の利上げが適切になり得るとコメントしました。これを受けて利上げの恩恵を受けるとみられる金融株が軒並み買われました。
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金融セレクト・セクターSPDRファンド(XLF)の日足チャートですが、24ptにレジスタンス(上値抵抗線)が控えていることから、今週発表される雇用統計を受けて、これをブレイクアウトできるかが注目されます。

★★★

長期投資家はファンダメンタルズだけ気にして、チャートを利用したテクニカル分析などする必要はないと考えている投資家は少なくありませんが、バフェット太郎もその考え方には概ね賛成です。しかし、ファンダメンタルズが大切だと言ってる投資家に限って、短期的な調整局面にパニックになって狼狽売りしてしまうのも事実です。自称長期投資家たちほど、短期的な変動率に「慣れる」という順応性が欠けているんです。

普段から短期的な相場を眺めていれば、「相場は予想を裏切るものだし将来どうなるかなんて誰にもわからない。現在、相場は急落して誰もが先行き見通しに悲観的になっているけれど、長期的にみればタイミング投資には意味がない。また、相場は予想を裏切るものなら、市場参加者たちの悲観的な予想もハズレる可能性があり、むしろ割安な価格で買えるチャンスにもなる」なんて考えることができるんです。

つまり、長期投資家も短期相場に注目することで、リスク(株価の変動)に慣れることができ、無駄な売買を抑制することができるようになります。

著名投資家ウォーレン・バフェット氏は、チャートをいちいち見ないそうですが、それは彼が短期的な相場の変動に慣れているからであり、慣れていない自称長期投資家が同じようにチャートを無視して「ファンダメンタルズこそ全てだ」って意地張ってると、予想外の調整局面でドヤ顔で狼狽売りする黒歴史を作ることになりますよ。

グッドラック。
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